オリックス杉本裕太郎は初の本塁打王目前
先週のパ・リーグは2位ロッテが優勝マジックを点灯した。ただ、依然としてオリックスが首位をキープしており、優勝争いの行方は最後までもつれそうだ。
SPAIAでは10月12日から17日まで各球団のwRAAトップ選手を集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
先週6試合で1勝3敗2分けと苦しんだオリックスは、杉本裕太郎がwRAA2.9でチームトップ。22打数8安打で打率.364、2本塁打、5打点をマークした。
15日の日本ハム戦では4打数2安打1本塁打3打点で先週唯一の勝利に貢献。戦線離脱した吉田正尚の穴を埋める活躍で、初の本塁打王(32本)へ突っ走っている。
ロッテ中村奨吾はwRAA4.0
3勝1敗1分けでマジックを減らしているロッテは、中村奨吾がwRAA4.0でトップだった。16打数7安打で打率.438、1本塁打、3打点。3四球を選び、2犠打も決めてチームに貢献した。リーグ優勝へ頼もしい存在だ。
楽天は島内宏明がwRAA3.0でチームトップ。14打数3安打で打率は.214と低いが、7四球を選んで貢献した。初タイトルとなる打点王(95)までもう少しだ。
ソフトバンクはデスパイネがパ・リーグトップのwRAA4.3だった。13打数5安打で打率.385、1本塁打、7四球でチームに貢献。今季はここまで76試合出場で8本塁打と不本意な成績に終わっており、ラストスパートでどこまで取り戻せるか。
38歳の西武・中村剛也は打率.417、3本塁打
西武は中村剛也がwRAA4.0でチームトップ。12打数5安打で打率.417、3本塁打、6打点をマークした。20本塁打まであと2本。プロ20年目の38歳はまだまだ元気だ。
日本ハムは高濱祐仁がwRAA1.3でチームトップだった。25打数9安打で打率.360。今季はここまで自己最多の98試合に出場しており、飛躍のシーズンとなっている。来季につなげるためにも最後まで力を出し切りたい。
最後の最後まで優勝争いが熾烈を極めそうな今季のパ・リーグ。貢献度の高い打者が最後まで好調を維持できるかどうかは重要なファクターとなるだろう。
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