2020年オフは7人がFA宣言
プロ野球界で毎年オフの話題になるフリーエージェント。2020年シーズン終了後にはヤクルトの小川泰弘、DeNAの梶谷隆幸と井納翔一、ロッテの澤村拓一と松永昂大、西武の増田達至と熊代聖人がFA宣言した。そのうち梶谷と井納は巨人入りが決まり、小川はヤクルト残留、増田と熊代は宣言した上で西武残留を表明している。
FA権はプロで長くプレーした証明であり、選手にとってはひとつの勲章でもある。移籍するしないは別にして、他球団の評価を知りたい、より高いレベルで実力を試したいと思うのは当然のことだ。
NPBは145日以上の出場選手登録で1シーズンとして計算し、計8シーズンで国内FA権、9シーズンで海外FA権を取得できると規定。145日に満たないシーズンについては、登録日数を合算して145日になれば1シーズンとして計算される。
では、2021年に晴れてFA権を取得できそうな選手は誰がいるのだろうか。
広島・大瀬良大地や日本ハム・大田泰示らが取得見込み
2021年に国内FA権を取得する可能性のある主な選手は以下の通りとなっている。
・巨人
小林誠司、陽岱鋼
・阪神
梅野隆太郎
・中日
田島慎二、又吉克樹、岡田俊哉、祖父江大輔、松葉貴大、福田永将
・DeNA
山﨑康晃、髙城俊人、中井大介、大和、宮﨑敏郎
・広島
九里亜蓮、大瀬良大地、今村猛、堂林翔太
・ソフトバンク
嘉弥真新也
・ロッテ
石川歩
・西武
岡田雅利、木村文紀
・楽天
岸孝之、辛島航、福山博之
・日本ハム
秋吉亮、大田泰示、近藤健介
・オリックス
ディクソン、比嘉幹貴、海田智行、後藤駿太
DeNA・宮﨑敏郎や阪神・梅野隆太郎も
順調に登録日数を伸ばしてFA権を取得しても、すでに複数年契約を結んでいる場合もあり、行使するかどうかは本人にしか分からない。ただ、仮に移籍を視野に入れてFA宣言すれば争奪戦になりそうな選手もいることは確かだ。
今オフに梶谷と井納の2人が流出したDeNAでは、2017年に首位打者に輝いた実績を持つ宮﨑敏郎が順調にいけば国内FA権を取得する。通算打率が3割を超えるヒットメーカーだけに去就に注目が集まりそうだ。
2018年に最多勝に輝くなど、通算57勝を挙げている広島・大瀬良大地も注目される。今季は5勝に終わったが、抜群のコントロールで安定感のある先発右腕を欲しい球団は少なくないだろう。
通算72本塁打の日本ハム・大田泰示も順調にいけばFA権を取得する。広い札幌ドームに放り込むパンチ力を持つだけに、得点力不足に悩む球団が手を挙げても驚けない。
阪神・梅野隆太郎も今オフの契約更改交渉後の会見でFA権行使について含みのある発言をしている。2019年にシーズン補殺記録を65年ぶりに更新するなど強肩強打の捕手として活躍しているだけに目が離せない。
また、ソフトバンク・千賀滉大も故障者特例措置で国内FA権取得の可能性があるが、本人はメジャー挑戦を希望。同様にDeNA・山崎康晃やロッテ・石川歩もメジャー志向が強い。今オフにポスティング申請中の巨人・菅野智之は、仮に残留すれば今年中に海外FA権を取得する見込みとなっている。
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