上本達之コーチの指導で姿勢に変化
2018年ドラフト5位で西武に入団し、3年目を迎えた牧野翔矢。「1年目は内容の薄い1年だったなと思います。頭で理解できても体がついてきませんでしたし、野球を深く理解せずに日々を過ごしていたと思います」と振り返った。2年目は、6月に右有鉤骨骨折。有鉤骨鉤切除術を受け3軍が続いた。
当時、育成コーチを務めていた上本達之の指導で、牧野の野球に対する姿勢に変化が表れる。「上本さんは捕手だったので、配球から打者の仕草までたくさんのことを教えてもらいました。打撃についても、下半身の使い方や手を柔らかく使うことなど手取り足取り教えてもらったことで、自分の頭で理解したことが体で表現できるようになりました」。昨年は怪我の影響で試合出場こそ少なかったものの、充実した1年を過ごした。
そして迎えた3年目。今季を迎えるにあたって「1軍昇格」を目標に立てたが、現状果たすことはできていない。シーズンの半分以上を消化した今、ここまでの自己採点は「50点以下」だと話す。「前半にケガをしてしまって、また1年間戦い抜くことができなかったことが一番悔しいです」と唇を噛んだ。
1軍昇格のためには、守備だけでなく、打撃でも結果を残していなかいといけない。岡田雅利は小技もそつなくこなし、森友哉は青天井のパワーと卓越した打撃技術、柘植世那は粘りのある打撃と意外性にも定評がある。ライバルはそれぞれ長所がある。「僕の理想は内野の間を抜くような打球です。詰まってでも、泳がされてでもヒットになれば」とコツコツ単打を積み重ねていきながら戦いの輪に加わるつもりだ。
守備面で掲げる目標は、自らがマスクを被った試合での「防御率3点台」。そして盗塁阻止率は「4割台」と高い目標を掲げている。練習ではキャッチングとネットスローを何度も繰り返し「地味な練習ですが、全てにつながってくる大事なこと」と基礎をしっかり固める毎日だ。
西武ライオンズ提供