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西武・井上広輝が胸に秘める「一軍でリベンジ」 2021若獅子インタビューvol.14

西武・井上広輝,西武ライオンズ提供
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西武ライオンズ提供

2年目の今春キャンプはA班に抜擢

2020年ドラフト6位指名を受け、西武に入団した井上広輝。1年目はイースタン・リーグ2登板で終えるも、2年目の今シーズンは春季キャンプでA班に抜擢され、開幕一軍を掴み取った。一軍では1試合の登板にとどまり二軍では公式戦の折り返し地点を迎えたが、ここまでで勝ちはなく、防御率も8.42。もちろん満足のいく結果ではない。その中でも「徐々にレベルアップできていると思う」と手応えを感じる部分があるという。

「1年目は体力強化をメインにやっていたので、2試合しか登板できませんでしたが、強い体を作ることができたので、意味のある1年だったと思います」。特に下半身を強化したことで、球の強さや球速が上がったと感じており、ここまでケガをせずにこれているのも1年目のトレーニングの効果だと実感している。

1年目のシーズンを終えたそのオフは体力強化のメニューを続けながら、キャンプに合わせて体作りをした。「キャンプの初日からブルペン入りする」という心意気で敢行したのが、オフシーズンの後半ほぼ毎日行った1日約50球の投げ込みだ。

その努力が実り、2年目のキャンプはA班に抜擢され「1年目を三軍で過ごしたので、A班と聞いたときは嬉しさと不安とが半々でした」と振り返る。キャンプ期間中は一軍で活躍している先輩からあらゆることを吸収したいと思っていた井上だが、「終わった時には、知識や引き出しが増えていて充実した1カ月間を過ごすことができました」と収穫は多かったようだ。

目標にする先輩は松本航

よく会話をしたのは松本航。「直球で押していくところは自分と同じタイプだと思ったので、自分が目標にする先輩だと思いました」というのが理由だ。どういうイメージで投げているか、試合前の準備やウエイトトレーニングについても踏み込んで話した。その中で松本と自分の考え方が似ていることに気づき「自分のやっていることが正しいというか、このまま続けていっていいんだと自信になりました」と頷いた。

数週間の一軍での生活ではホーム、そして札幌、福岡のビジターを経験。

「一軍の選手が、自分のことは自分で管理しているのを目の当たりにして、僕はまだ知識も少なく、力不足だと感じました」と差を実感。筋力アップはもちろん、自分の体についてもっと知ること、ケガしないようにケアすることなど、まだまだやらなければいけないことが山ほどあると感じる日々を過ごした。チームは開幕ダッシュに成功した時期だったが、目の前で繰り広げられるのは緊張感のある試合ばかりだった。

「1試合1試合が勝負だと肌で感じました。今日打たれたら、すぐに入れ替えになることだってあります。シーズン何試合もある中の1試合ではなく、この1試合を大事にしていかないとダメですね」。実際に4月3日の福岡ソフトバンク戦、6点リードの9回にプロ入り初登板して3失点。一死しか取れず、増田達至に火消しをしてもらったが、その後悔しいファーム降格となった。

レベルアップを実感

現在、制球力を自身の課題としている井上だが、最近では2日に1回くらいのペースでバッティングピッチャーを務めている。「最初は疲れもありましたが、体が強くなったのか、疲れを感じることは少なくなりました。試合でも変化が出てきています」とレベルアップを実感。

制球力については気持ちの面も関係するというが、それも「ストライクが入らなかったらどうしよう、打たれたらどうしよう」という不安からきていたもの。「メンタル面は、強い気持ちで乗り越えるしかないです。絶対打たせないという気持ちを持つことが大事だと思います」と話す一方、「それなりの球が投げられないと、その強い気持ちも生まれてこない」と平均的に強い球を投げることができる重要性を身をもって感じている。

7月7日、CAR3219フィールドで行われた北海道日本ハムファイターズ戦。3点差をつけられて迎えた最終回に登板、打者5人に対してヒット1本と2つの三振を奪いゲームセット。先頭打者にホーランを打たれたが、その後は落ち着いて投げることができた。

「いつもならズルズルと四球を出してしまうところが、腕を振れて、制球の乱れもなく自分のなかで最近では一番いいピッチングだったと思います」と納得の様子。ホームランを打たれた1球について「四球を出してはいけないと置きに行った球がそうなってしまいました。納得の投球の中でも課題が見つかりました」と振り返った。

「実戦で手応えのあるピッチングが続いているので、自分でもレベルアップができていると感じています。ファームでしっかり抑えて1日でも早く一軍に上がって、やり返したいと思っています」とリベンジを誓った。「投げた時には、無失点で抑えます」と力強い目標を掲げた。

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