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第2の澤村?ロッテ国吉佑樹が剛腕伝説を引き継ぐ 直球とフォークの被打率は1割台

2021 8/13 11:00浜田哲男
ロッテの国吉佑樹,Ⓒ千葉ロッテマリーンズ
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Ⓒ千葉ロッテマリーンズ

快投を披露して不安を払拭

首位オリックスと2.5ゲーム差で3位につけるロッテ。混戦模様のパ・リーグで抜け出すために投手陣の安定は欠かせないが、後半戦から期待のピースが加わる。196cmの長身から投げ下ろす力強い直球と落差のあるフォークが武器の国吉佑樹だ。

8月8日、本拠地ZOZOマリンで行われたヤクルトとのエキシビションマッチで2番手としてマウンドに上がると、先頭打者のドミンゴ・サンタナを137kmのフォークで空振り三振。続く長岡秀樹からも落差のあるフォークで空振り三振を奪うと、吉田大成は153kmの内角寄りの直球で内野ゴロに打ち取った。

トレードでDeNAから移籍後、左脇腹の違和感からしばらく投げておらず状態が心配されていたが、首脳陣や本拠地のファンの前で快投を披露し、不安を払拭した。

パワーピッチャーとして飛躍する機会

DeNA時代の2019年、自己最多の53試合に登板した国吉。2020年も42試合に登板するなど、近年はロングも任されるリリーバーとしてフル回転している。昨季は3度の4連投をこなすタフネスぶりも見せていた。

ロッテでは吉井理人投手コーチがリリーバーの疲労を考慮し、基本的に3連投を回避。登板過多にならないように投手陣を運用している。元来160kmを投げるポテンシャルの高い投手だけに、コンディションを維持し、1イニングに集中した時にどれくらいのパフォーマンスを発揮できるかがポイントだ。

近年はカットボールを投じる割合が増え、今季にいたっては直球とほぼ同じ割合になっている(直球44.1%、カットボール41.5%)。パ・リーグは積極的に振ってくる打者が多く力勝負の場面も多い。多少コントロールが荒れても直球の割合を増やし、フォークとのコンビネーションで攻めていく方が、結果に結びつきやすいかもしれない。

球種別の被打率を見ると、直球は.143でカットボールは.326、フォークは.167と、カットボールは比較的打たれている傾向にある。被打率の良いフォークの割合が10.8%と少ないことも含め、球種別の投球割合は再考の余地があるだろう。

心機一転リーグが変わったことで、パワーピッチャーとして花を咲かせる絶好の機会になりうるが、その一方で好不調の波が大きく、良い時と悪い時とで別人のような投球になる点は心配だ。昨季シーズン途中から加入し、リリーバーの一翼を担った剛腕・澤村拓一のように、本人がいかにモチベーションを高くキープできるかがポイントになるだろう。

活躍次第でリリーフ陣の厚み増す

現在は前半戦29試合に登板し、防御率1.88とブルペンを支えた唐川侑己が不在。前半戦31試合に登板し、防御率1.06と抜群の安定感を見せ、今や勝ちパターンに欠かせないリリーバーとなった佐々木千隼の存在は大きいが、例年と比べてハーマンが防御率5.93と安定感を欠いているなど不安な要素もある。

コンディションの維持を図る投手運用の面からも、リリーフ陣には厚みをもたせておきたい。国吉に6、7、8回のいずれかを任せられるようになればチームにとって大きく、唐川が戻ってくれば、小野郁や田中靖洋、益田直也らも含めて盤石の体制を築くこともできる。

東京五輪による中断期間があったことも幸いし、コンディションを上げてきた国吉。昨年の澤村の剛腕ぶりを国吉に重ねているファンも多いだけに、パ・リーグの打者たち相手に、どんな投球を見せてくれるか注目したい。

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