石井一久監督は西武時代のチームメート「力になりたい」
巨人から楽天に金銭トレードされた炭谷銀仁朗捕手(33)が5日、オンラインの入団会見に臨んだ。
スーツ姿の炭谷は明るい表情で開口一番「このたび楽天に移籍することになった炭谷銀仁朗です。チームが首位争い、リーグ優勝を目指してる中、しっかり力になれるよう頑張っていきます」と力強く話した。現在の心境を問われると「初めての経験でバタバタしたが、移籍はFAで一回経験している。戸惑いもなく、やってやろうという気持ち」と気持ちの切り替えはできている様子だった。
13年在籍した西武から2018年オフにFA宣言して加入した巨人では、左打ちの捕手・大城卓三の台頭もあってスタメン出場は少なく、今季は44試合に出場して打率.188と不本意な成績。巨人・原辰徳監督は球団公式HPで「私と炭谷本人、球団でよく話し合った上で、このような選択になりました。巨人軍で得た経験を、これからの野球人生にいかして、野球人としてさらに飛躍してほしいと思います」とコメントを発表したが、炭谷も「僕の気持ちも伝えたし、監督の言葉も伝えていただいた。僕の意思を尊重していただいて移籍になった」と明かした。
経験の浅い捕手陣にも「持っているものを伝えていければ」
楽天は石井一久GM兼監督を始め、岸孝之、涌井秀章、浅村栄斗ら西武時代のチームメートが多い。炭谷は「(石井監督とは)現役時代は先輩・後輩としてプライベートでもかわいがってもらった。いいお兄ちゃんという感じだった。なんとか優勝したい、力になりたい」と指揮官を「男」にする気構え。1歳上の涌井とは連絡を取り合い、西武時代に「10代バッテリー」と呼ばれたことから「30代バッテリーになってしまったな」と歓迎する内容の連絡があったという。
楽天は首位オリックスを追いかける2位。これから優勝争いが佳境に入れば、通算1327試合出場の経験が活きる場面は必ず出てくるだろう。
さらに25歳の太田光や6年目の31歳・足立祐一、7年目の28歳・田中貴也、9年目の27歳・下妻貴寛ら経験の浅い捕手が多いだけに、「オープン戦や交流戦で戦う中で、いい捕手が出てきてるイメージがあった。自分の持っているものを伝えていければと思っている。切磋琢磨してチームが強くなればいい」と惜しみなくアドバイスする姿勢も示した。
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