通算139勝207敗8分け、勝ち越しわずか3回
2年ぶりの開催となるプロ野球のセ・パ交流戦が25日から始まる。早くも正念場となりそうなのが、セ・リーグ最下位のDeNAだ。
2005年からの15年間で通算139勝207敗8分けで勝率.402。「パ高セ低」が叫ばれて久しいが、その中でも最もパ・リーグ球団にコテンパンにやられているのだ。
15年間で勝ち越したのは2007年(14勝9敗1分け)、2014年(13勝11敗)、2019年(10勝7敗1分け)の3回のみ。2017年は9勝9敗の勝率5割だったが、それ以外の11回は全て負け越している。12球団最下位に沈んだ年も5回あり、2015年は3勝14敗1分けの勝率.176と無残な成績だった。
カード別に見ると、交流戦で8回優勝しているソフトバンクには17勝40敗2分けで勝率.298と大きく負け越し。他にもオリックス戦は勝率.362、日本ハム戦は.414、ロッテ戦は.431、西武戦は.448、楽天戦は.456と全球団に負け越している。
ソトとオースティンの活躍は不可欠
三浦大輔新監督が就任して臨んだ今季は、打線の中軸を担うネフタリ・ソトとタイラー・オースティンが新型コロナの影響で合流が遅れたこともあり、開幕から最下位に低迷。ドラフト2位ルーキーの牧秀悟が獅子奮迅の活躍を見せたが、投手陣が失点を重ねた。
チーム防御率は12球団ワーストの4.64。失点は12球団で唯一、200を超えている。
そんな状況で突入する交流戦。厳しい戦いが待ち受けていることは間違いないだろう。ソフトバンクと1勝1敗1分けだった2019年は、6月14日の一戦でソトが千賀滉大から満塁アーチを放ち、5-4で勝利した。やはり両外国人や佐野恵太、宮﨑敏郎ら主軸の活躍は欠かせない。
今永はオリックス、ソフトバンク、西武戦に登板?
そして一筋の光明となる可能性を秘めるのが、20日に今季初先発する左腕・今永昇太だ。昨年10月に左肩を手術したため、一軍マウンドは昨年8月以来9カ月ぶり。今季は二軍で5試合に登板し、3勝1敗、防御率1.32の成績を残している。
2019年に13勝を挙げた実績を持つ左腕が本来の投球をできれば、そこまで大量失点する心配はない。たとえソフトバンクでも互角の展開に持ち込める期待が持てる。
今年の交流戦は25日から横浜でオリックス3連戦、28日から仙台で楽天3連戦に臨み、6月1日から横浜でソフトバンク、ロッテと6連戦が組まれている。8日からはメットライフで西武、11日から札幌ドームで日本ハムとビジター6連戦だ。
仮に今永が中6日のローテーションで回れば、オリックス、ソフトバンク、西武戦のマウンドに立つことになる。交流戦のキーマンの一人と言えるだろう。
もし、DeNAが交流戦で大きく負け越すようなことがあると、夏を迎える前に「終戦」となりかねない。シーズンを大きく左右する交流戦。夏場以降を見据えると、勝率5割がひとつの目安となりそうだ。
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