昨年1位タイだったENEOSは1人減って2位に
一時の不景気の影響もあって社会人野球チームは減ったとはいえ、プロを目指して働きながらプレーする選手は少なくない。2021年に現役のプロ野球選手を最も多く輩出しているのはどのチームだろうか。ランキングにしたのが下の表だ。
1位は11人のJR東日本。2位は昨年1位タイだったENEOSが1人減って2位にランクダウンした。3位は9人で大阪ガス、ホンダ、日本生命の3チームが並び、昨年3位だったトヨタ自動車は2人減って6位となった。
以下、7位は6人の東京ガス、8位タイで5人のホンダ鈴鹿、パナソニック、NTT東日本、東芝の4チームが並んだ。チーム別に見ていこう。
1位:JR東日本11人
1位のJR東日本は、阿知羅拓馬(中日)が引退したが、伊藤将司がドラフト2位で阪神入りしたため、昨年と同じ11人。最年長は2011年ドラフト1位で西武に入団し、昨年まで通算52勝を挙げている十亀剣だ。
以下、吉田一将(オリックス)、田中広輔(広島)、西野真弘(オリックス)、東條大樹(ロッテ)、進藤拓也(DeNA)、石岡諒太(中日)、板東湧梧(ソフトバンク)、田嶋大樹(オリックス)、太田龍(巨人)が名を連ねている。
2位:ENEOS10人
昨年1位タイだったENEOSは、石川駿が中日を退団、左澤優はわずか2年でオリックスを戦力外となったが、藤井聖がドラフト3位で楽天入りしたため1人減の10人となった。
最年長は今年32歳の三上朋也(DeNA)、井領雅貴(中日)、嘉弥真新也(ソフトバンク)の3人。以下、糸原健斗(阪神)、高梨雄平、若林晃弘(ともに巨人)、塩見泰隆(ヤクルト)、齋藤俊介(DeNA)、鈴木健矢(日本ハム)と続く。
2008年に同社から直接メジャー挑戦し、昨年帰国した田澤純一がドラフト指名されていれば11人となっていたが、結果的に田澤は指名されず、現在は台湾球界でプレーしている。
3位:大阪ガス9人
3位タイの大阪ガスは昨年から変わらず9人。最年長は今季からオリックスに移籍して兼任コーチを務める能見篤史。今年42歳になる通算104勝左腕が最後のひと花を咲かせるか注目だ。
以下、松永昂大(ロッテ)、岡田雅利(西武)、公文克彦(日本ハム)、酒居知史(楽天)、近本光司(阪神)、小深田大翔(楽天)、土肥星也(ロッテ)、岸田行倫(巨人)が現役でプレーしている。
3位:ホンダ9人
3位で並ぶホンダも昨年と同じメンバーの9人。今年37歳で最年長の長野久義は、FAで巨人入りした丸佳浩の人的補償で広島に移籍して3年目となるが、まだまだ元気な姿を見せていきたい。
ほかに下水流昂(楽天)、武藤祐太(DeNA)、阿部寿樹(中日)、石橋良太(楽天)、永野将司(ロッテ)、木浪聖也(阪神)、松田進(ロッテ)、齋藤友貴哉(阪神)が名を連ねている。
3位:日本生命9人
日本生命は昨年より1人増の9人で3位タイとなった。新しく加わった阿部翔太は酒田南高から成美大を経て日生に入社し、昨秋ドラフト6位でオリックス入りした29歳の「おじさんルーキー」だ。
最年長は44歳の福留孝介。日米で活躍してきたレジェンドは昨年、阪神を退団し、古巣・中日に復帰した。さらに大島洋平(中日)、海田智行(オリックス)、小林誠司(巨人)、井上晴哉(ロッテ)、小田裕也(オリックス)、小林慶祐(阪神)、神里和毅(DeNA)と続く。9人中3人がオリックスに所属するのも特徴だ。
6位:トヨタ自動車8人
名門トヨタ自動車は昨年の10人から2人減って6位に下がった。広島にドラフト1位で栗林良吏が入ったが、吉見一起(中日)、中澤雅人(ヤクルト)、大谷智久(ロッテ)が引退した。
昨年までに通算129勝を挙げている金子弌大(日本ハム)が最年長で、荻野貴司(ロッテ)、祖父江大輔(中日)、木下拓哉(中日)、源田壮亮(西武)、藤岡裕大(ロッテ)、富山凌雅(オリックス)が現役でプレーしている。
7位:東京ガス6人
7位の東京ガスは昨年と同じ6人。今年39歳で最年長の内海哲也(西武)を始め、榎田大樹(西武)、美馬学、石川歩(ともにロッテ)、遠藤一星(中日)、山岡泰輔(オリックス)と好投手が多い。
8位:ホンダ鈴鹿5人
ホンダ鈴鹿は飯田大祐がオリックスを戦力外となり、濱矢廣大がDeNAを退団したため、2人減って5人となった。最年長は今年30歳の平井克典(西武)で、守屋功輝(阪神)、山足達也(オリックス)、瀧中瞭太(楽天)、柘植世那(西武)が名を連ねる。
8位:パナソニック5人
パナソニックは阪神・岡﨑太一がユニフォームを脱いだため1人減の5人。秋吉亮(日本ハム)、足立祐一(楽天)、近藤大亮(オリックス)、藤谷洸介(阪神)、宮本秀明(DeNA)が現役だ。
8位:NTT東日本5人
NTT東日本は渡邉啓太がロッテを戦力外となったが、佐々木健がドラフト2位で西武入りしたため、昨年と同じ5人となった。最年長は35歳の清田育宏(ロッテ)で2月生まれのため、FAで巨人移籍した井納翔一より1学年上だ。
ほかに福田周平(オリックス)、西村天裕(日本ハム)がいる。
8位:東芝5人
東芝も昨年と変化なく5人で8位に並んだ。日本ハムからFAでオリックス入りして4年目の増井浩俊が最年長。同じくオリックスの安達了一のほか、岡野祐一郎(中日)、宮川哲(西武)、谷岡竜平(巨人)が現役でプレーしている。
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