1位は9億円の楽天・田中将大
プロ野球選手が夢のある職業とされるのは高額年俸を稼ぐのも理由のひとつだ。落合博満が初めて年俸1億円を超えたのが1987年。その後しばらくは、1億円の大台が一流プレーヤーの証だったが、現在は1億円プレーヤーは珍しい存在ではない。
2021年シーズン、年俸2億円以上稼ぐ日本人選手は33人。あえて一流の線を引くとすれば、2億円以上と言えるのではないだろうか。ランキング順に紹介しよう(金額は推定)。
1位はヤンキースから楽天に復帰した田中将大の9億円。昨季の1位は巨人・菅野智之の6億5000万円だったから、最高年俸が一気に2億5000万円も上がったことになる。
その菅野は昨季14勝をマークして8億円にアップしたものの、田中の復帰により2位に陥落。ソフトバンク・柳田悠岐も昨季から4000万円増の6億1000万円となったが、昨年の2位から3位にダウンした。
巨人・坂本勇人と楽天・浅村栄斗は複数年契約のため5億円据え置きとなり、現状維持だったヤクルト・山田哲人とともに3人が5億円で並んだ。ソフトバンク・森唯斗(4億6000万円=7位)と松田宣浩(4億5000万円=8位)、巨人・丸佳浩(4億5000万円=8位)はいずれも複数年契約のため、現状維持で契約している。
田中以外、2020年と顔ぶれが変わらない中、唯一ベスト10に飛び込んできたのがソフトバンク・千賀滉大だ。昨季は最多勝、最優秀防御率、最多奪三振に輝き、1億円増の4億円で昨年の13位から10傑入りを果たした。
ベスト10のうちソフトバンクが4人、巨人が3人、楽天が2人と、親会社も含めた球団の資金力を如実に表す結果となっている。
中田翔、鈴木誠也、大野雄大、増田達至らが浮上
続いて11位から20位も見ていこう。
11位は昨季打点王に輝いた日本ハム・中田翔。5000万円アップの3億4000万円で昨年の19位から浮上した。ヤクルト・青木宣親は昨オフに3年総額10億円の契約を結び、12位で変わらず。5年連続打率3割をマークした広島・鈴木誠也は3000万円増の3億1000万円で昨年の21位から13位に上がった。
14位には3億円の5人が並んだが、事情は大きく違う。巨人・陽岱鋼は今季が5年契約の5年目。昨季は38試合しか出場できなかっただけに背水の陣だろう。
広島・菊池涼介と楽天・則本昂大も複数年契約のため現状維持だが、大きく浮上してきたのが中日・大野雄大だ。昨季は沢村賞の活躍で1億3000万円から大幅アップを勝ち取った。また西武のクローザー・増田達至も昨オフにFA権を行使して残留し、1億1000万円増の3億円となっている。
ソフトバンク・今宮健太は複数年契約のため現状維持の2億9000万円だったが、20位の2人も明暗が分かれた。DeNA・山﨑康晃は3億5000万円から7000万円ダウン、逆にオリックス・吉田正尚は2億円から8000万円アップで、ともに2億8000万円だった。
中村剛也と増井浩俊は大幅ダウン
最後に22位から30位までを見ていこう。
22位は2億5000万円の4人が並んだ。中日・大島洋平と楽天・松井裕樹は複数年契約のため現状維持。楽天・岸孝之は5000万円減で昨年の13位から下がり、日本ハム・宮西尚生は2億円から5000万円増で昨年の27位から浮上した。
ソフトバンク・中村晃は現状維持の2億4000万円、日本ハム・西川遥輝は4000万円アップで中村と並んで26位となった。
本塁打王に6度輝いた西武・中村剛也は、昨年10位の3億5000万円から22位の2億2000万円に大幅ダウン。20年目の今季に復活を期している。逆に巨人の若き主砲・岡本和真は7000万円増の2億1000万円で29位にくい込んだ。
30位には2億円の4人が並ぶ。阪神・西勇輝とロッテ・益田直也は複数年契約のため現状維持。楽天・鈴木大地は1億円アップしたが、逆にオリックス・増井浩俊は1億円減と明暗が分かれている。
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