細川は13本塁打、53打点、出塁率.448で三冠
2020年も残りわずかとなった。プロ野球界では活躍して年俸が大幅アップした選手がいれば、戦力外通告された選手もいる。そんな中、ファームで腕を磨き、頭角を現した野手のスター候補を紹介したい。
イースタン・リーグではDeNAの細川成也が13本塁打、53打点、出塁率.448で3部門トップだった。明秀学園日立高からドラフト5位で入団して4年目のスラッガー。高卒ルーキーだった2017年にプロ初打席初本塁打を放って度肝を抜いたシーンをご記憶の方も多いだろう。
今季は一軍で19試合に出場して打率.235、1本塁打。来季こそ一軍でレギュラーをつかみたい。
巨人の湯浅大はイースタン盗塁王
細川は打率も.318をマークしたが、さらにその上をいく打率.345でイースタン首位打者に輝いたのが、ロッテの加藤翔平。上武大から入団して8年目の29歳で、一軍でも通算471試合に出場している。来季は一軍に定着したい。
最多安打は巨人のエスタミー・ウレーニャと楽天の村林一輝。ウレーニャはドミニカ出身の21歳で、一軍でも11試合に出場。村林は大塚高からドラフト7位で入団した5年目で、今季の一軍出場は3試合だった。
イースタン盗塁王は22盗塁をマークした巨人の湯浅大。健大高崎高から入団した3年目で、今季は一軍でも13試合に出場して2盗塁を決めた。持ち前の俊足で来季は出場機会を増やしたい。
リチャードと三森大貴のソフトバンク勢が二冠ずつ
ウエスタン・リーグはソフトバンク勢がズラリと並んだ。
12本塁打、47打点で二冠に輝いたのがリチャード。沖縄尚学高から育成3位で入団して3年目のパワーヒッターだ。日米のハーフで、今年2月に砂川リチャードから登録名を変更。3月に支配下登録され、ウエスタンで72試合に出場するなど実戦経験を積んだ。来季以降の飛躍が期待されている。
打率と出塁率トップは三森大貴。青森山田高から入団した4年目で、昨季、今季といずれも一軍で24試合に出場した。今季は二軍で11盗塁を記録しており、俊足巧打の内野手として一軍定着を目指す。
盗塁王は佐藤直樹、最多安打は広島・小園海斗
ウエスタン盗塁王はドラフト1位ルーキーのソフトバンク・佐藤直樹。JR西日本から入団した今季は一軍には上がらず、二軍で経験を積んだ。59試合に出場して打率.229、20盗塁をマークしている。
ソフトバンク以外で唯一、名を連ねたのが広島の小園海斗。報徳学園高からドラフト1位で入団した2年目で、ウエスタントップの76安打を放ち、打率.305、11盗塁をマークした。
日本シリーズを4連覇したソフトバンクは育成力を証明するかのように有望な若手が多数控えており、チーム内の競争を活性化させている。他球団も含め、二軍で実力をつけた選手が一軍で躍動する姿を早く見たいものだ。
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