高卒5年目投手としては球団初の大台突破
オリックス・山本由伸が12月15日、6000万円アップの推定年俸1億5000万円で契約を更改。高卒5年目での大台突破はイチロー以来、投手としては球団史上初の快挙となった。
「しっかり投げたことに関して評価してもらった。最後離脱してしまったので、(球団からは)来年は本当に1年通して頑張ってほしいと言われました。しっかり評価していただいたので、来季も頑張ろうという気持ちです」
今季は18試合に先発し、自己最多タイの8勝(4敗)を挙げた。防御率2.20はリーグ2位、奪三振数149はソフトバンクの千賀滉大と並びリーグトップの好成績を収めたが「調子の悪い試合が1か月くらい続くこともあった中で、数字としてはまとまったのかなという気持ちもあるが、もっともっとできたという気持ちの方が大きい」と本人は満足していない。
また、「1年全試合投げることを目標にしていたので、最後投げられなかったことは残念」とシーズン終盤で離脱してしまったことに悔しさをにじませていた。
体重移動改善し奪三振王に
今季は投手4冠(最多勝、最優秀防御率、最多奪三振、最高勝率)を目標に掲げていた中で、最多奪三振を獲得。8月には25イニング連続奪三振を記録し、日本人最長記録を更新するなど、奪三振の目立つシーズンとなった。
その要因について「去年までは空振りを取る真っすぐはそんなになかった」ため、昨オフから体重移動の改善に取り組んでいたという。「(今季は)ストレートに強さや伸びがでて、空振りが増えた。その分変化球もすごく有効になった」ことがタイトル獲得へとつながった。
来季の目標もタイトルを取ることに変わりはない。その目標に向けての課題として、1年通して調子を落とさないことを挙げた。
「いいピッチャーは毎試合いいピッチングをする。(自身は)いいピッチングをする試合もあるが、調子の悪い試合もすごく多い。調子の波があるので、(調子の)いいところで波を小さくキープしていきたい」
来季に向けて「やることはたくさんある」と語るように、まだまだ発展途上の22歳。既にトレーニングも再開しており、オフも休まずに動き続ける予定だ。今季の悔しさを糧に「1年間絶好調でいきたいと思います」とさらなる飛躍を誓った。(金額は推定)
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