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FA宣言選手公示、小川、梶谷、井納らは国内、澤村は米国で争奪戦?

2020 12/5 15:05SPAIA編集部
ヤクルトの小川泰弘ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

FA権保有する97人中、移籍視野の宣言は5人のみ

NPB(日本野球機構)は12月5日、フリーエージェント(FA)宣言選手を公示した。11月17日に公示されたFA有資格選手は国内38人、海外59人の計97人だったが、権利を行使したのは7人。そのうち西武・増田達至と熊代聖人は残留を表明しており、移籍を視野に入れてFA宣言したのは5人だった。6日から全球団との交渉が可能になる。

最大の注目だったヤクルト・山田哲人や中日・大野雄大らはFA権を行使せずに残留を表明している。

2020年のFA宣言選手


FA権を持つ注目選手が次々と残留を決めたことで、ヤクルト・小川泰弘がオフの主役候補に浮上した。

2012年ドラフト2位で入団して8年目の今季は、開幕2戦目の6月20日中日戦で初勝利を挙げて波に乗り、7月には3勝、8月15日のDeNA戦ではノーヒットノーランを達成。20試合に登板して10勝8敗、防御率4.61の成績を残した。

ルーキーイヤーの2013年に16勝を挙げて最多勝、最高勝率、新人王に輝くなどプロ通算75勝59敗。年齢も30歳と脂の乗る時期で、先発不足に悩む球団にとっては垂涎の的だろう。今季の推定年俸は9000万円とそれほど高くないのも魅力だ。

DeNAから梶谷隆幸と井納翔一がFA宣言

DeNAからは梶谷隆幸と井納翔一の2人がFA宣言した。2006年ドラフト3位で入団してからDeNA一筋14年目だった梶谷は、シーズン終盤までチームメートの佐野恵太と首位打者を争い、タイトルには届かなかったもののセ・リーグ2位の打率.323をマーク。19本塁打、53打点、14盗塁と好成績を残した。

広角に打ち分ける打撃技術と通算149盗塁の俊足を併せ持つ左打者。推定年俸7400万円と高くないだけに争奪戦になる可能性も十分だ。

井納は8年目の今季、17試合に登板して6勝7敗、防御率3.94。140キロ台中盤のストレートとフォーク、カットボール、スライダー、カーブを駆使する右腕で、先発も中継ぎもこなしながらプロ通算50勝を挙げている。推定年俸6100万円なら手を挙げる球団はありそうだ。

ロッテは澤村拓一と松永昂大

唯一、海外FA権を行使したのが今季途中に巨人からロッテに移籍した澤村拓一。中央大から2010年ドラフト1位で巨人入りし、ルーキーイヤーに11勝を挙げて新人王。2016年には6勝37セーブで最多セーブに輝いた実績を持つ。

近年は不調だったこともあり、今年9月に香月一也との交換トレードでロッテに移籍すると、息を吹き返したかのように活躍。気迫あふれる投球で移籍後22試合に登板して0勝2敗1セーブ13ホールド、防御率1.71の好成績を収めた。

推定年俸1億5400万円と高額だが、メジャーで争奪戦に発展するという報道もある。

ロッテからもう一人、FA宣言したのが松永昂大。大阪ガスから2012年ドラフト1位で入団した8年目の左腕で、今季は5試合に登板したのみ(0勝0敗3ホールド)だったが、昨季まで7年連続40試合以上に登板して通算135ホールドをマークしている。

今季の推定年俸は7500万円。中継ぎ左腕不足の球団が獲得に動く可能性もありそうだ。

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