5勝どまりの則本は現状維持の3億円でサイン
楽天・則本昂大が11月26日、現状維持の年俸3億円プラス出来高で契約を更改した。
2019年から7年契約を結んでおり、2年目だった今季は18試合の登板で5勝7敗、防御率3.96。「今年は不甲斐ないシーズン。パフォーマンスを出し切れなかった」と2019年に並んで自身最少の5勝に終わったシーズンを振り返った。
日本シリーズでソフトバンクが4連勝したが「ホークスの力はすごいけど、やられっぱなしではダメ。外角低めのストレートが大事だと再確認できたので、原点に戻ってオフはしっかり体を作りたい」と来季への意気込みを見せた。
コロナ禍で厳しさ増す球団経営にも危機感
コロナ禍によって、あらゆることが初めてだった今季。春季キャンプから状態を上げていったにもかかわらず、開幕の延期によって調整は難しくなり、開幕後もしばらくは無観客試合でファンの声援のありがたみを肌で感じた。
しかも、コロナは終息の気配を見せていないだけに来季への不安も解消されない。「感染者を出さないように予防を徹底するしかない」と神妙な表情を見せた。
さらに入場料収入やグッズ売上が減ったため球団経営も厳しさを増している。選手会長として「球団の経営状況が悪化していった場合に僕たち選手が何かできないか相談した」と明かし、「今年以上のことが起こるかも知れないし、最悪のシナリオを考えておかないといけない」とグラウンド外に対しても危機感を抱いている様子だった。
小深田は1800万円増の3300万円
一方、初めての契約更改交渉に臨んだドラフト1位ルーキーの小深田大翔は1800万円増の3300万円でサインした。
今季は開幕一軍をつかみ、夏頃から主に「1番・ショート」でスタメンに定着。112試合に出場して打率.288、3本塁打、31打点、17盗塁の成績を残した。
「いい評価をしていただいたので、来年また頑張りたい」と笑顔を見せた小深田。今季の成績については「ここまでできるとは思ってなかったので正直ビックリしてる」と話したが、満足はしていない。
オフは藤田一也に「弟子入り」
オフは近畿大の先輩・藤田一也と合同自主トレを行い、アドバイスを受ける予定。「一番は守備だけど、打撃面も両方勉強したい」と向上心は旺盛だ。
チームトップの17盗塁にも「スタートやスライディングの速さをもっとレベルアップしたい。失敗も多い(9盗塁死)ので来年は30盗塁を目標にやる」と言い切った。
安部井寛チーム統括本部長も「よくやってくれた」と評価したルーキーイヤー。西武・平良海馬らとともにパ・リーグ新人王の有力候補となっており、12月17日に発表される。「新人の時しか獲れない賞なんで」と少し色気をのぞかせた。(金額は推定)
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