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阪神ジェリー・サンズは破格の勝負強さ?過去の得点圏打率1位と比較

2020 9/3 11:00SPAIA編集部
阪神のジェリー・サンズⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

昨季の韓国打点王が驚異の得点圏打率

首位・巨人を追いかける阪神打線で、ジェリー・サンズの活躍が目立っている。9月1日のヤクルト戦では先制二塁打にサヨナラ13号と全打点を挙げる活躍を見せ、翌2日には3試合連発となる14号2ラン。打率は.282ながら得点圏打率は12球団トップの.455と勝負強く、開幕当初は6番が多かった打順も8月20日以降は4番を任されている。

来日1年目のサンズは、昨季は韓国で113打点を挙げて打点王のタイトルを獲得。元々は同じく来日1年目で、メジャー通算92本塁打を放っているジャスティン・ボーアの方が期待は高かったが、現在の成績は本塁打、打点、打率ともボーアを上回っている。特に得点圏打率では.302のボーアに大きく差をつけており、サンズの勝負強さが一際光る。

ここ一番に強い打者はチームにとって欠かせない存在だ。逆にトータルの成績は良くてもチャンスで打てないと価値は半減する。サンズの勝負強さを立証するため、過去の得点圏打率1位選手と比較してみよう。

セ・リーグ得点圏打率1位選手


2019年は広島・會澤翼が.351でトップだった。打率.277より大きく上げており、チャンスでよく打ったことが分かる。

2011年以降では巨人・坂本勇人とDeNA・筒香嘉智(現レイズ)が2回ずつリーグトップの得点圏打率をマークしている。特に2014年の筒香は打率.300に対して、得点圏では.416をマーク。DeNAの中軸として責任を十二分に果たしたと言えるだろう。

勝負強さ折り紙付きの柳田悠岐よりサンズの方が上?

続いてパ・リーグも見てみよう。2020年9月2日現在、パ・リーグの得点圏打率トップは.400のソフトバンク・栗原陵矢だ。

パ・リーグ得点圏打率1位選手


2019年は首位打者に輝いた西武・森友哉が得点圏打率も.411でトップだった。目立つのは2011年以降で3度もトップになっているソフトバンク・柳田悠岐。首位打者や最高出塁率など輝かしい実績を誇るだけに当然と言えば当然だが、中でも2015年の得点圏打率.413は文句のない数字だ。

いずれにせよ、打率.282のサンズが得点圏では1割7分以上も打率をアップさせるのは驚異的。まだシーズン途中とはいえ、過去の選手と比べても指折りのチャンスに強い打者と言えるだろう。阪神は秋以降の優勝争いに向け、サンズの前にいかにランナーを溜めるかがカギになりそうだ。

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