昨季の韓国打点王が驚異の得点圏打率
首位・巨人を追いかける阪神打線で、ジェリー・サンズの活躍が目立っている。9月1日のヤクルト戦では先制二塁打にサヨナラ13号と全打点を挙げる活躍を見せ、翌2日には3試合連発となる14号2ラン。打率は.282ながら得点圏打率は12球団トップの.455と勝負強く、開幕当初は6番が多かった打順も8月20日以降は4番を任されている。
来日1年目のサンズは、昨季は韓国で113打点を挙げて打点王のタイトルを獲得。元々は同じく来日1年目で、メジャー通算92本塁打を放っているジャスティン・ボーアの方が期待は高かったが、現在の成績は本塁打、打点、打率ともボーアを上回っている。特に得点圏打率では.302のボーアに大きく差をつけており、サンズの勝負強さが一際光る。
ここ一番に強い打者はチームにとって欠かせない存在だ。逆にトータルの成績は良くてもチャンスで打てないと価値は半減する。サンズの勝負強さを立証するため、過去の得点圏打率1位選手と比較してみよう。
2019年は広島・會澤翼が.351でトップだった。打率.277より大きく上げており、チャンスでよく打ったことが分かる。
2011年以降では巨人・坂本勇人とDeNA・筒香嘉智(現レイズ)が2回ずつリーグトップの得点圏打率をマークしている。特に2014年の筒香は打率.300に対して、得点圏では.416をマーク。DeNAの中軸として責任を十二分に果たしたと言えるだろう。