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バレンティン抹消…FA権取得で日本人扱いになった外国人選手はなぜ苦戦?

2020 8/25 06:00SPAIA編集部
ソフトバンクのウラディミール・バレンティンⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

郭泰源は引退、ローズは27本塁打に終わる

ソフトバンクのウラディミール・バレンティンがアルフレド・デスパイネと入れ替わりで登録抹消された。2013年に日本記録の60本塁打を放つなど、ヤクルトで通算288本塁打をマークした大砲も、移籍1年目の今季は47試合出場で打率.196、9本塁打と不振。新型コロナの影響で来日が遅れていたデスパイネがようやく合流したことから、8月21日に登録抹消され、2軍で再調整することになった。

バレンティンは2011年にヤクルトに入団し、同年から3年連続本塁打王、2018年に打点王などのタイトルを獲得。2019年に国内FA権を取得し、同年オフに自由契約となってソフトバンクに移籍した。今季から外国人枠を外れて日本人扱いとなっている。

日本球界でFA権を取得した外国人選手はバレンティンを含めて10人。翌年は日本人扱いとなるため、同じ球団に残留しても補強したに等しいが、意外に活躍していない選手が多い。

FA権を取得した外国人選手


台湾出身の郭泰源は1985年に西武に入団し、6度の2桁勝利をマークするなど通算117勝を挙げる活躍。1996年に外国人選手として初めてFA権を取得したが、故障もあって、翌1997年は1勝も挙げられずに引退した。

タフィ・ローズは1996年から近鉄に加入し、2001年に王貞治に並ぶ55本塁打の日本タイ記録(当時)をマークしてリーグ優勝に貢献。巨人に移籍した2004年にFA権を取得し、同年は45本塁打で両リーグで通算4度目のキングに輝いた。しかし、翌2005年は27本塁打に終わり、同年オフに巨人を退団した。

首位打者に輝いたラミレス、ミンチェは唯一のFA宣言

アレックス・ラミレス(現DeNA監督)は2001年にヤクルトに入団し、巨人に移籍した2008年にFA権を取得。翌2009年は31本塁打、103打点、打率.322で初の首位打者と186安打で3度目の最多安打のタイトルを獲得。さらに2010年には49本塁打、129打点で2冠王に輝くなど、日本人扱いとなってからも成績を落とさなかった数少ない外国人選手の一人だった。

アレックス・カブレラは2001年から西武に加入し、2002年に日本タイ記録の55本塁打をマークするなど、桁違いのパワーで一時代を築いた。オリックス移籍後の2009年にFA権を取得し、翌2010年は24本塁打、82打点とまずまずの成績だったが、同年オフにソフトバンクに移籍。ソフトバンクでは結果を残せず、2012年シーズン中に退団した。

ブライアン・シコースキーは2001年にロッテ入りし、巨人移籍後の2005年オフに一度アメリカに帰国。2007年にヤクルト入りして日本球界に復帰し、ロッテ、西武と渡り歩いた。西武時代の2010年にFA権を取得したが、翌2011年は4試合に登板したのみで退団となった。

台湾出身の許銘傑(2011年から登録名はミンチェ)は2000年に西武入団。主に中継ぎとして活躍し、2011年にFA権を取得すると、同年オフに外国人選手として初めてFA宣言した。オリックスに移籍した翌2012年は37試合に登板し、0勝3敗1セーブ10ホールド。2013年は1試合の登板に終わり、退団となった。

ホセ・フェルナンデスは2003年にロッテ入団し、西武、楽天、オリックスと移籍。再び西武に所属していた2011年にFA権を取得したが、2度目の楽天入りとなった翌2012年は、わずか3本塁打に終わった。

メッセンジャーは100勝に届かず引退

ジェイソン・スタンリッジは2007年シーズン中にソフトバンク入りし、7勝を挙げたものの、2008年オフに退団となりアメリカに帰国。2010年に阪神入りすると、同年に11勝を挙げるなどローテーション投手として活躍した。2014年からソフトバンクに復帰、2016年からはロッテに移籍し、NPB通算75勝をマーク。2017年にFA権を取得したが、同年限りで引退となった。

ランディ・メッセンジャーは2010年に阪神に加入し、7度の2桁勝利、2015年から5年連続開幕投手を務めるなど、阪神一筋に右腕エースとして活躍した。2018年にFA権を取得し、ジーン・バッキーの持つ球団外国人投手最多の100勝に迫っていたが、2019年は3勝7敗に終わり、NPB通算98勝84敗で同年オフに引退した。

FA権を取得し、晴れて「日本人」となった選手が活躍できないのは、来日して長期間プレーしてきた勤続疲労や年齢的な衰えもあるだろう。来日当初のハングリー精神が薄れてくることもあるかも知れない。

バレンティンの場合は、異なるリーグに移籍したため相手投手の攻め方の違いに戸惑うこともあるだろう。いずれにせよ、日本球界に大きな足跡を残した打者だけに、もう一度活躍する姿を見たいものだ。

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