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山崎晃大朗と渡邉大樹が戦力に ヤクルト2015年ドラフト指名組の躍進

2020 7/23 06:00勝田聡
レギュラー定着目指すヤクルトの山崎晃大朗ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

山崎晃大朗が打率3割超えの大活躍

6月19日に開幕したプロ野球も1ヶ月ほどが経過した。セ・リーグでは2連覇を目指す巨人が首位をキープ。2位のヤクルトが追いかける展開となっている。

その好調なヤクルトで勢いに乗っている選手がいる。青木宣親、雄平、坂口智隆とベテラン勢の多い外野陣のなかで、レギュラーを奪いつつある今年5年目の26歳の山崎晃大朗だ。

山崎は開幕カードこそ塩見泰隆にスタメンを譲ったものの、2カード目からはほぼスタメンで出場。7月21日終了時点で打率.333(72打数24安打)とセ・リーグ打撃ランキングで6位につける活躍を見せている。また得点圏打率.400は村上宗隆(.516)についでチーム2位。出塁するだけでなく、塁上を掃除する役割も果たしているのは大きな成長だ。

小柄な外野手、出塁力があり、チャンスにも強い。少し言いすぎかもしれないが、まさにチームの先輩・青木宣親のような活躍ぶりだ。3番や5番といったクリーンナップを任されることからも、高津臣吾監督からの信頼の厚さがうかがえる。塩見の離脱でガタガタとなることなく、戦えているのは山崎の存在なしには語れない。

渡邉大樹は控えで存在感を発揮

主役になりつつある山崎と同期入団の渡邉大樹もチームに欠かせない存在だ。ここまで打率.111(9打数1安打)と打撃面では苦しんでいるものの、26試合消化時点での出場試合数は22を数える。これは上田剛史の21試合より多い。

打席数の少なさからもわかる通り、守備や走塁を期待されての出場がほとんどだが、ベテランの多いチームだけに試合終盤で起用できる渡邉のような存在は重宝する。

今後、打撃面の成長があれば、レギュラー争いに加わっても不思議ではない。2015年のドラフト会議では山崎が5位指名であり、渡邉は6位指名とアマチュア時代の評価は決して高くなかった。しかし、5年の時を経て立派な一軍の戦力へと成長したのである。

一方でそのドラフトで上位指名された選手たちも、これからのシーズンを支えてくれそうな気配が漂ってきた。

7月9日には、高橋奎二(2015年ドラフト3位)が一軍で今シーズン初登板。ここまでの2試合で及第点の成績は残している。春季キャンプでは開幕投手争いの候補にも挙げられていた左腕が、ようやくローテーションに入ってきた。

石川雅規、山田大樹とふたりの先発左腕がピリッとしていないだけに、高橋にかかる期待は大きい。制球面で不安はあるものの、150キロを超えるストレートは魅力がある。変化球の精度が上がってくれば、白星を量産してもおかしくはない。

原樹理は415日ぶりの白星

そして7月21日にはドラフト1位の原樹理(同1位)が、一軍のマウンドに復帰。5回3失点の粘投で415日ぶりとなる白星をマークしている。先発ローテーションの柱として期待されはや5年。ここまではドラフト1位としては物足りない成績だったと言わざるを得ない。しかし、まだ5年目の27歳。取り返すチャンスは十分にあるはずだ。

廣岡大志(同2位)も出場機会増加へ向け、外野と二塁の練習を開始した。昨シーズンは自身初の2桁本塁打を放ったものの、今シーズンはエスコバーの加入もあり出場機会が少ない。新たなポジションに挑み、チャンスをうかがっている。

ドラフトの成果がわかるのは5年から10年、あるいはそれ以上かかると言われている。2015年ドラフト組は今シーズンがちょうど5年目。結果を残すことができず、さらには芽が出そうになければ、戦力外となってもおかしくない年数に差しかかってきた。

そのなかで日隈ジュリアス(同4位)こそ故障もあり育成契約だが、多くが一軍の戦力として起用されているのは、順調に成長していることの裏返しでもある。山崎、渡邉といった下位指名組に続いて、原、廣岡、高橋らも5年目で確固たる一軍戦力となれば、これから先の展望は明るい。

高山俊(明治大/阪神1位)を抽選で外したにも関わらず、真中満監督(当時)がガッツポーズをしたこのドラフト会議。もしかしたら結果的に「大当たり」となるかもしれない。

<2015年ドラフト会議・ヤクルトの指名選手>
1位:原樹理(東洋大/投手)
2位:廣岡大志(智弁学園高/内野手)
3位:高橋奎二(龍谷大平安高/投手)
4位:日隈ジュリアス(高知中央高・投手)※現在は育成契約
5位:山崎晃大朗(日本大/外野手)
6位:渡邉大樹(専大松戸高/内野手)

※数字は2020年7月21日終了時点

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