高津新監督は二軍監督時代に見てきた清水昇をリリーフで重用
今年のセ・リーグには2人の新監督が誕生している。広島・佐々岡真司監督とヤクルト・高津臣吾監督だ。監督が新たになれば選手起用も変わってくるもの。どのような選手が抜擢されているのか、新監督の「色」に注目だ。今までは出番が少なく埋もれていたが、監督の交代を機に日の目を浴びている選手に目を向けてみたい。
高津監督の下で活躍の場を見出そうとしているのは2年目の清水昇。国学院大学から入団した、2018年ドラフトの1位指名右腕だ。
昨季は一軍で11試合に登板するも、0勝3敗・防御率7.27と結果を残せず。高津監督が指揮を執った二軍でも17試合に登板して5勝9敗・防御率4.48と、大卒ドライチとして即戦力の働きが期待されていながら、物足りないルーキーイヤーに終わっていた。
今季はリリーフとして開幕一軍入りを果たし、1日まで5試合に登板して無失点投球を見せている。プロ初ホールドを達成した中日との開幕戦は右打者に対するワンポイント起用だったが、次の登板からは終盤の1イニングを任されるように。27日の巨人戦では、7回からの2イニングを回跨ぎで1安打無失点に抑えて勝利に貢献。勝ちパターンの一角に定着しつつある。
高津監督は就任直後、初陣となった2019年のフェニックスリーグで清水を開幕投手に起用している。二軍で長く見てきた若手投手陣の中でも、素質を高く評価していることがうかがえた。
もともとは投手難が続くチーム事情にあって、先発を期待され入団した本格派右腕。昨季は先発登板で結果を残せなかったが、リリーフでの好投が続けば再び先発としての道も開けてくるかもしれない。