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DeNA・梶谷隆幸に復活の気配 トップバッターとして重量打線の鍵を握る

2020 7/6 11:00青木スラッガー
今季開幕から1番に座るDeNAの梶谷隆幸ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

6月の10得点は12球団2位、1番・梶谷隆幸の存在感

プロ14年目を迎えているDeNA・梶谷隆幸が開幕から元気な姿を見せ、「復活」の気配を漂わせている。

神里和毅、桑原将志との熾烈なレギュラー争いを制して「1番・中堅手」として開幕スタメンを勝ち取ると、6月は10試合すべてに先発出場し、打率.333・出塁率.422の好成績をマーク。10得点は両リーグ通じて2位だ。トップバッターの役割を見事にこなしているといえるだろう。

6月24日の中日戦では、5回に勝ち越しの今季第1号本塁打。アウトローいっぱいの速球を下からすくい上げて左中間に運ぶ、アッパースイングが特徴的な梶谷ならではの一撃だった。その一打で目覚めたかのように、この日から6戦で10安打と夏本番を前にベテランが勢いに乗ってきた。

最近2年間は怪我などもあり、出場機会が激減していたかつての盗塁王。不動のレギュラーに君臨した14年から17年は毎シーズン2桁本塁打と20盗塁以上を達成していたが、18年・19年の2シーズンはともに41試合の出場にとどまっていた。

その間に神里や今季4番に座る佐野恵太ら若手外野手が台頭。現在31歳の梶谷にとって正念場といえる状況を迎えていたが、開幕直後の戦いでは存在感を見せつけ、レギュラー返り咲きへ大きく前進している。

重量打線の鍵を握る「トップバッター」

今季のDeNAは新外国人大砲のオースティンが戦力に加わり、ソトや宮﨑敏郎も好調。4番抜擢の佐野も開幕から9試合連続安打と当たっており、筒香嘉智退団という大きな痛手がありながら、ここまで球界屈指の攻撃力を見せている。

長打を期待できる強打者が揃う重量打線の中で、その先陣を切るトップバッターは得点力を左右するキーマンとなってくるだろう。中軸が強力なだけに、トップバッター次第で打線全体の破壊力は大きく変わってくるはずだ。

昨季のDeNAの1番打者出塁率.312は12球団ワースト3位。神里が1番に定着して活躍した時期もあったが、シーズン全体として見るとトップバッターには課題を抱えていた。そこで注目となってくるのが、開幕から好スタートを切った梶谷の今後の働きである。

レギュラーとして活躍していたころは毎年のようにトリプルスリーの候補に挙げられ、足とバットでファンを魅了していた梶谷。あのころの輝きを取り戻し、再びチームを引っ張っていくことができるだろうか。

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