マリナーズ戦で4回3安打1失点
MLBレンジャーズのクマール・ロッカー投手(24)が12日(日本時間13日)のマリナーズに登板した。先発で4回3安打7奪三振2四球1失点をマークし、チームの勝利に貢献。史上初めてMLBでプレーしたインド系選手となった。
母ルーさんがアメリカ生まれのインド人で、父トレイシー・ロッカーさんはアメフトの元NFLプレーヤー。身長196センチのクマール・ロッカーは高校時代にU-18アメリカ代表に選出され、清宮幸太郎や安田尚憲らが出場したU-18ワールドカップで優勝に貢献した。
2018年のMLBドラフト38巡目(全体1146位)でロッキーズの指名を受けたが、プロ入りはせずヴァンダービルト大学へ進学。2019年にカレッジ・ワールドシリーズ優勝に導いて評価を高め、2021年のMLBドラフト1巡目(全体10位)でメッツから指名された。
しかし、メディカルチェックの結果、右肘の状態に難色を示したメッツとの交渉が難航。結局、契約には至らず、独立リーグでプレーした。
現ソフトバンクのスチュワート・ジュニアも2018年のMLBドラフト1巡目(全体8位)でブレーブスから指名されながら、ケガを理由に破断となり、翌2019年5月にソフトバンク入りした経緯がある。一時はロッカーも同様に日本球界入りが噂されたが、1年後の2022年MLBドラフト1巡目(全体3位)でレンジャーズから指名され入団した。
その後、右肘のトミー・ジョン手術を受け、メジャーデビューが遅れていたが、この日の初登板では最高球速97.6マイル(157キロ)をマーク。スタンドから見守った両親を喜ばせた。
クマールという名前はヒンディー語で「王子」という意味。インド系住民も多いアメリカで母国の希望の星となるか。今後さらなる活躍が期待される。
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