1000試合未満での300号到達は史上初
ニューヨーク・ヤンキースの主砲が金字塔を打ち立てた。
現地時間14日(日本時間15日)、敵地で行われたシカゴ・ホワイトソックス戦に「3番・指名打者」で先発出場したアーロン・ジャッジが今季43号の3ランを放ち、節目のメジャー通算300号に到達した。
6-2と4点リードで迎えた8回表。一死二塁から前を打つフアン・ソトが申告敬遠で歩き、一死一・二塁となってジャッジが打席に入る。
3ボールからの4球目、内寄り151キロのシンカーは見逃せばボールかというゾーンだったが、ジャッジはこれを迷わずフルスイング。放たれた打球はまさに“弾丸”と呼ぶにふさわしいライナーで、あっという間にレフトスタンドのブルペンへと突き刺さった。
打球速度は110.1マイル(=約177キロ)を計測した一撃は今季43号の3ラン。これは2位の大谷翔平(ドジャース)に6本差をつけるメジャー全体トップの数字となっている。
また、この一発はジャッジにとってメジャー通算300号というメモリアル弾となった。
2016年8月13日のタンパベイ・レイズ戦で放ったメジャー初アーチからちょうど8年、通算「955試合目」にしてたどり着いた節目の数字。これは計10年のキャリアで7度の本塁打王に輝いた伝説のスラッガー、ラルフ・カイナーの「1087試合」を大幅に更新するメジャー史上最速記録だ。当然ながら、通算試合数3ケタ台(=1000試合未満)での300号到達は史上初である。
また、通算「3431打数」での300号達成も、“野球の神様”ことベーブ・ルースの「3831打数」を上回るメジャー史上最速記録。通算試合数と打数、ダブルの最速記録樹立となった。
メジャー9年目・32歳は今季ここまで打率.333、43本塁打、110打点と絶好調。本塁打と打点はメジャー全体で見ても抜けたトップで、打率もリーグ2位。トリプルクラウンの偉業も視界にとらえている。
120試合の出場でOPSは1.174という驚異的な数値。最終的にはどこまで成績を伸ばしていくのか、地区首位を走るチームを牽引する主砲のバットに引き続き注目だ。
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