1994年センバツ2回戦以来の対戦で11-4大勝
第97回選抜高校野球大会決勝が30日、阪神甲子園球場で行われ、横浜(神奈川)が11-4で智弁和歌山(和歌山)に大勝し、19年ぶり4回目の優勝を果たした。
試合は初回に横浜が4番・奥村頼人のタイムリーで1点を先制し、2回に追いつかれたものの3回に阿部葉太の二塁打で2点を勝ち越し。6回には7安打を集中して6点を奪い、試合を決めた。
7回にも2点を奪った横浜打線は13安打で11点。投げては織田翔希、片山大輔、奥村頼人、山脇悠陽の4投手のリレーで一度もリードを許さない完勝だった。
横浜のセンバツ制覇は清峰(長崎)に21-0で大勝した2006年以来。智弁和歌山とは、1994年センバツ2回戦以来、甲子園で2度目の対戦だったが、31年前のリベンジを果たした。
1998年の先輩に近付く公式戦20連勝
横浜は昨秋の明治神宮大会でも優勝しており、2021年秋と2022年センバツを制した大阪桐蔭以来の秋春連覇。昨秋の新チーム結成以降、公式戦無敗の20連勝で頂点に立った。
次に目指すは史上8校目(9度目)の甲子園春夏連覇。横浜も松坂大輔のいた1998年に達成しており、2度目の春夏連覇なら大阪桐蔭に続いて2校目の快挙となる。
さらに前年の明治神宮大会から秋春夏連覇となると、同じく1997~98年の横浜以来、史上2度目の偉業。同年の横浜は秋の国体(現国民スポーツ大会)でも優勝して4大会を完全制覇し、公式戦44連勝の史上最強チームとして語り継がれている。
名将・渡辺元智監督が去り、現在指揮を執る村田浩明監督は2003年センバツでエース涌井秀章(現中日)とバッテリーを組んで勝ち上がったが、決勝で広陵に3-15と大敗。実力差は紙一重でも流れひとつで大差がつく決勝の怖さを知っていることが、この日の小刻みな継投にも出ていたと言える。
次は秋春夏の3連覇。そして偉大なる松坂世代に追いつく4大会完全制覇へ、王者の挑戦はまだまだ続く。

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