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【高校野球】監督の甲子園通算勝利数ランキング、球史に残る名将たち

2025 8/23 13:00SPAIA編集部
甲子園球場,Ⓒtak36lll/Shutterstock.com
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比嘉公也監督率いる沖縄尚学が優勝

第107回全国高校野球選手権大会は沖縄尚学の優勝で幕を閉じた。エースとして1999年センバツを制した比嘉公也監督にとっては、母校を率いた2008年センバツ以来の全国制覇。夏の甲子園では初優勝を果たした。

選手たちの努力が身を結んだことは間違いないが、まだ心身ともに未完成な高校野球においては、選手たちをまとめ上げ、チームとして機能させる監督の力は欠かせない。

これまでの長い歴史上でも、数多くの「名将」と呼ばれる監督が登場し、印象深い名場面を演出してきた。監督の甲子園通算勝利数ランキングを紹介する。

高校野球監督の甲子園通算勝利

大阪桐蔭・西谷浩一監督が単独トップ

1位は70勝を挙げている大阪桐蔭・西谷浩一監督。歴代最多の通算8度の優勝、2度の春夏連覇など輝かしい実績を誇り、70勝15敗で勝率.824を記録している。

2位は智弁学園、智弁和歌山で指揮を執った高嶋仁元監督の68勝。1994年センバツで初優勝し、1997年と2000年の選手権も制した名将だ。

3位がPL学園の黄金期を率いて58勝を挙げた中村順司元監督だ。1980年8月に監督就任し、1998年センバツを最後に退任するまで6度の全国制覇。桑田真澄、清原和博、立浪和義、松井稼頭央、福留孝介ら多くのプロ野球選手を輩出した。

4位は55勝の明徳義塾・馬淵史郎監督。1992年夏の甲子園で星稜・松井秀喜に5打席連続敬遠を指示して議論を呼び、2002年夏には悲願の全国制覇を果たすなど、甲子園を彩ってきた名将の一人だ。

51勝で並ぶ横浜・渡辺元智監督と帝京・前田三夫監督

5位は横浜・渡辺元智元監督と帝京・前田三夫名誉監督が51勝で並ぶ。渡辺氏は横浜を率いて1973年センバツで初出場初優勝。愛甲猛がエースだった1980年夏、松坂大輔を擁して春夏連覇した1998年など5度の優勝を果たした。

前田名誉監督は1989年夏に吉岡雄二を擁して全国制覇を果たすなど優勝3回。1980年代から90年代の甲子園の主役の一人だった。

7位は広陵・中井哲之元監督。2025年夏の初戦で旭川志峯を下して41勝目を挙げたが、部内の暴力事案が発覚して大会中に出場辞退。同監督も退任となった。

「木内マジック」と称された采配で取手二と常総学院を日本一に導いた木内幸男元監督は40勝で8位。東邦(愛知)と大垣日大(岐阜)で指揮を執った阪口慶三元監督は、2023年夏1回戦で甲子園史上最年長となる79歳3カ月で節目の40勝目を挙げ、8位タイに並んだ。

10位タイには池田・蔦文也元監督と関東一、日大三で指揮を執った小倉全由元監督が37勝で並ぶ。

蔦氏は「攻めダルマ」の異名通り、金属バットの特性を活かした強力打線を作り上げて甲子園を席巻。1982年選手権、1983年センバツの夏春連覇など計3度の優勝を果たした。

小倉氏は2001年夏に当時甲子園歴代最高記録のチーム打率.427をマークした強力打線で全国制覇。2011年夏には、髙山俊、横尾俊建、吉永健太朗らを擁して2度目の優勝を果たした。

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