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高校野球の雄・東海大付属校の甲子園出場回数一覧、実績断トツの相模

2023 8/10 06:00SPAIA編集部
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東海大札幌は2015年センバツ準優勝

日本全国で大学付属高校が増加しているが、高校野球で日大と並んで多いのが東海大の付属校だ。甲子園で「Tokai」のタテジマユニフォームを見ない大会はないほど多く、なおかつ強い。

熱戦を展開中の第105回大会でも東海大甲府(山梨)と東海大熊本星翔(熊本)が出場している。全国の東海大付属校の甲子園出場回数をまとめたのが下の表だ。

東海大付属校の甲子園出場回数


硬式野球部のある付属校は全国に13校ある。北から順番に見ていこう。

まず東海大札幌〈北海道〉は1964年に東海大四高として開校し、1976年夏に甲子園初出場。1986年夏に尽誠学園(香川)を破って初勝利を挙げ、2015年センバツでは決勝進出を果たした。平沼翔太(現西武)を擁する敦賀気比(福井)に1-3で敗れたものの堂々の準優勝。プロ野球界にも大村巌(現DeNAコーチ)、佐竹学(現楽天コーチ)、伏見寅威、今川優馬(ともに現日本ハム)らを輩出している。

続いて東海大山形(山形)は、日大山形とともに県の高校野球を代表する高校のひとつ。甲子園には春3回、夏6回出場しており、2004年センバツで準々決勝進出したのが最高成績となっている。1985年夏には桑田真澄、清原和博のいたPL学園(大阪)に7-29と記録的大敗を喫したことでも知られる。現在、西武で活躍する右腕・宮川哲はOBだ。

唯一、甲子園未経験の東海大高輪台

東海大浦安(千葉)は春1回、夏2回と出場回数こそ少ないものの、2000年夏には決勝進出。強打の智弁和歌山に6-11で敗れたが準優勝を果たした。OBには通算51勝を挙げた高野光(元ヤクルトなど)、オリックス時代の1989年に9勝9セーブをマークして新人王に輝いた酒井勉、現オリックスの西野真弘らがいる。

千葉にはもう1校、東海大市原望洋もある。センバツは2010年と2017年の2回、選手権には2014年の1回出場しているが、いずれも初戦敗退。長田昌浩(元巨人など)、金久保優斗(現ヤクルト)らのプロ野球選手を輩出している。

13校のうち唯一、甲子園出場経験のないのが東海大高輪台(東京)だ。東東京大会では1987年にベスト4、2008年と2017年に準優勝するなどあと一歩まで迫っている。巨人、中日でプレーした小島圭市や「さまぁ~ず」大竹一樹と三村マサカズの母校でもある。

東京のもう1校が東海大菅生。甲子園に春5回、夏4回出場し、2017年夏はベスト4、2021年と2023年春はベスト8入りしている。今春センバツは準々決勝で大阪桐蔭に敗れた。OBには現巨人の髙橋優貴、オリックスと巨人でプレーした勝俣翔貴らがいる。

東海大甲府は春夏合わせて4強5回

東海大付属校の中で最も有名で、最も実績のあるのが東海大相模だろう。春12回、夏11回の甲子園出場を誇り、1970年選手権、2000年センバツ、2011年センバツ、2015年選手権、2021年センバツと5度の全国制覇を果たしている。1975年センバツ、1992年センバツ、2010年選手権でも準優勝するなど春夏通算47勝。OBには原辰徳(現巨人監督)、菅野智之(現巨人)、小笠原慎之介(現中日)ら多数のプロ野球選手がいる。

東海大甲府(山梨)も実力校のひとつだ。春6回、夏13回の出場を誇り、1985年選手権、1987年センバツ、1990年センバツ、2004年選手権、2012年選手権と5度もベスト4入り。久慈照嘉(元阪神など)、村中恭兵(元ヤクルト)、高橋周平(現中日)、渡邉諒(現阪神)らプロ野球界に多数輩出している。

東海大諏訪(長野)は1963年に東海大三高として開校。春3回、夏1回出場しているが、初出場した1980年センバツで倉吉北(鳥取)を下したのが甲子園唯一の勝利となっている。OBに甲斐拓哉(元オリックス)ら。

東海大静岡翔洋(静岡)は1999年に東海大一高と東海大工業高が合併して誕生。東海大一として春2回、夏3回、東海大工として春1回、夏2回、東海大翔洋として夏1回、甲子園に出場している。最高成績は1983年センバツのベスト4。OBに松本直晃(元西武)らがいる。

かつては白地のユニフォームだった東海大大阪仰星

東海大大阪仰星(大阪)はラグビー部が有名だが、野球部も甲子園出場経験がある。初めて世間にその名を知らしめたのが1985年夏の大阪大会。当時は大阪府高野連がタテジマを禁止していたため、白地に「Tokai」のユニフォームで決勝に進出し、KKコンビのいたPL学園に0-17で敗れて準優勝だった。その後、1996年と2000年のセンバツにはタテジマで出場したが、いずれも初戦敗退。OBに上原浩治(元巨人など)、建山義紀(現日本ハムコーチ)らがいる。

東海大福岡(福岡)は1966年に東海大五高として開校。センバツに2回出場し、2017年は準々決勝で大阪桐蔭に敗れた。広橋公寿(元西武)らのプロ野球選手を輩出している。

東海大熊本星翔(熊本)は1961年に東海大二高として開校。初出場した1983年の選手権では、初戦で東海大一(現静岡翔洋)と対戦し、1-13で敗れた。甲子園には夏に2回出場しているが、2018年も初戦で大垣日大(岐阜)に敗退。OBに松岡健一(現ヤクルトコーチ)らがいる。

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