前日149球のエース生盛亜勇太が沖縄尚学打線封じ込む
第104回全国高等学校野球選手権沖縄大会決勝が17日、沖縄セルラースタジアム那覇で行われ、興南が7-1で沖縄尚学を下して4年ぶり13回目の甲子園出場を決めた。
興南は3回に集中打で5点を奪うと、6回にも2点を追加。延長12回の激闘となった前日の準決勝・未来沖縄戦で149球を投げたエース生盛亜勇太が6回から登板し、自慢のストレートで沖縄尚学打線を封じ込んだ。
興南は現オリックスの宮城大弥が2年生だった2018年以来4年ぶり夏の甲子園。3大会連続出場を狙った沖縄尚学は、あと一歩で涙を呑んだ。
近年は甲子園で苦戦続きの沖縄勢
興南が春夏連覇を果たしたのが2010年。今では強豪県として認知されているが、近年は甲子園で苦戦が続いている。
2014年の沖縄尚学と2015年の興南がベスト8入りしたものの、それ以降は2016年の嘉手納が3回戦進出したのが最高。昨夏の沖縄尚学も2回戦敗退だった。

宮城を擁した興南も1、2年生だった2017、18年に連続出場したが、2018年の2回戦どまりだった。今年は最速147キロ右腕のエース生盛を擁し、久々の上位進出を狙う。
1972年に沖縄が本土に復帰してから50年。まだアメリカ統治下にあった1958年に首里が甲子園初出場してから64年が経った。首里ナインが持ち帰った甲子園の土を、那覇港で検疫に抵触したため捨てられてしまったエピソードは有名だ。
コロナ禍で甲子園大会が中止になるなど紆余曲折を経て迎える104回目の夏。平和に感謝し、野球をできる幸せをかみしめながら興南ナインが甲子園に乗り込む。
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