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【2021年春の甲子園】第93回選抜高校野球の見どころ、注目校と注目選手は?

2021 1/31 11:00沢井史
選抜出場が決まった市和歌山の選手たちⒸSPAIA(撮影・沢井史)
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ⒸSPAIA(撮影・沢井史)

21世紀枠は八戸西、三島南、東播磨、具志川商

3月19日に開幕予定の第93回選抜高校野球大会に出場する32校が決まった。

昨秋、明治神宮大会が行われなかったため、明治神宮枠に代わって21世紀枠が例年より1校多い4校選ばれることになった。選出されたのは八戸西、三島南、東播磨、具志川商の4校だ。

八戸西は186センチの長身右腕・福島蓮がおり、昨秋の青森県大会で準優勝、東北大会ではベスト8入りを果たした。限られた練習時間の中でチームを守備位置などグループごとに分けて練習し、文武両道を全うしている。

三島南は静岡県大会準々決勝で静岡高を破りベスト4に進出。地元の園児や小学生を対象にした野球教室などを主催し、野球の普及活動やICT(情報通信技術)を活用した教育活動、それを利用した野球技術の貢献を評価された。

東播磨はZoomやLINEを有効活用した指導法だけでなく、地元の少年野球教室なども率先して行っている。昨秋は兵庫県大会で準優勝し、近畿大会では初戦で市和歌山に1-2で惜敗するも、鍛え抜かれた走力は全国レベルだ。

具志川商は昨秋の沖縄県大会で準優勝。九州大会ではベスト8入りした。学業の一環で地域企業と連携して商品販売する模擬会社「具商デパート」を開催し、地域に密着した活動も行っている。

初出場の柴田はエース谷木亮太が原動力

一般枠の28校もハイレベルな学校が揃った。北海道地区で優勝した北海は、最速145キロ左腕・木村大成が軸で、キレのあるスライダーとのコンビネーションは絶妙だ。

東北地区は、仙台育英(宮城)が昨秋も前評判通りの実力を発揮し2年連続の頂点に立った。エース右腕・伊藤樹は1年夏に甲子園を経験済みなのも心強い。

準優勝の柴田(宮城)は初戦から学法石川、八戸学院光星など甲子園常連校を連破。甲子園初出場の原動力となったエースの谷木亮太の快投に注目だ。

健大高崎は2年生が計206本塁打の強力打線

関東地区は健大高崎(群馬)が強力打線で史上4校目の関東大会2連覇を果たした。2年生の高校通算本塁打数は計206本。かつての「機動破壊」からスタイルがリニューアルされ、自慢の打棒で聖地に乗り込む。

常総学院(茨城)は87年の夏の甲子園の準優勝投手で、日本ハムなど4球団でプレーした島田直也監督が昨夏に就任。エースの秋本璃空は140キロ中盤の速球を武器にする本格派右腕で、大会屈指の好投手に挙げられる。

東海大相模(神奈川)は昨夏の甲子園で行われた交流試合で、大阪桐蔭を相手に好投した左腕・石田隼都がテンポの良いピッチングを見せる。

東京の東海大菅生は鈴木泰成、本田峻也と左右のエースが君臨し、安定した力を誇る。横浜高校で98年に春夏連覇を果たしたDeNA二軍外野守備走塁コーチの小池正晃氏の長男・祐吏が新2年生ながら父譲りのスイングの強さを見せる。

中京大中京・畔柳享丞は注目の151キロ右腕

北信越地区の敦賀気比(福井)は、安定感のあるエース左腕・竹松明良と成長著しい2年生右腕・上加世田頼希がマウンドを分け合う。大島正樹、前川誠太の中軸コンビも力がある。

東海地区は東海大会を連覇した中京大中京(愛知)の151キロ右腕・畔柳享丞が今大会注目の1人である本格派右腕だ。1年先輩の剛腕・高橋宏斗(中日)に負けない速球を武器に巧みなピッチングを見せる。

県岐阜商はプロ注目の大型捕手・高木翔斗のリードと、スイングスピード140キロを課する鍛治舎巧監督が鍛え上げた強打線も注目だ。

市和歌山の152キロ右腕・小園健太は日本一狙う

近畿地区は今年も多彩な強豪校が選ばれた。智弁学園(奈良)は前川右京、山下陽輔の左右の強打者に加え、西村王雅、小畠一心と左右の投手も経験値が高い。

大阪桐蔭は松浦慶斗、関戸康介の左右の150キロを超える本格派投手に、池田陵真、宮下隼輔らが並ぶ打線は脅威だ。

市和歌山は152キロ右腕・小園健太、高校通算30本塁打の松川虎生のバッテリーで日本一を狙う。

天理(奈良)は一昨秋から注目されている193センチの長身右腕・達孝太が順調に成長を遂げている。

大崎は「離島旋風」巻き起こすか

中国地区で優勝した広島新庄は、名将の迫田守昭監督からバトンを受けた宇多村聡監督が粘りの野球を聖地でも見せつける。

四国地区で優勝した明徳義塾(高知)は、大型左腕・代木大和がバランスの良いフォームからキレのあるスライダー、カットボールを投げる。

九州地区は清峰のコーチ、部長として、佐世保実の監督として甲子園出場の経歴を持つ清水央彦監督率いる大崎(長崎)が、監督就任後わずか2年半で春夏通じて初めての甲子園出場を決めた。離島の球児たちが聖地でも旋風を巻き起こす。

近年、安定した力を発揮している明豊(大分)は、度重なる接戦を制し、2年連続のセンバツ切符を手にした。

出場校は決まったが、新型コロナウイルスの感染状況は一進一退が続いている。現在、11都府県に出されている緊急事態宣言は延長される可能性も示されており、先が見通せない状況だ。

昨年はセンバツ、そして夏の甲子園が中止となり、高校球児の活躍の場が奪われた。今回、センバツ出場が決まっても、不安を抱く選手は少なくないだろう。我々も万全の対策、予防をしつつ、今年こそ高校生が思い切りスポーツができる舞台が整えられ、無事にセンバツ大会が開催されることを願ってやまない。

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