直近のマイル重賞といえば京都金杯だが


東京のマイル重賞である東京新聞杯は、春の東京マイルGⅠであるヴィクトリアマイルや安田記念に繋がっており、先々を占う意味で重要な一戦だ。また、直線の長い東京での各馬の適性に注目したいレースだ。
気になるのは同じマイル重賞である京都金杯からの転戦組が直近10年で【1-2-3-24】と、正直イマイチな感じがある。さらに直近5年では【0-0-0-14】と馬券に絡んできていない。この中には京都金杯で2,3着だった馬が2頭含まれていると考えてもちょっと物足りない。直近5年でこうなっているので、昨年、一昨年の中京での京都金杯組も同じであると考えれば、あまりプラス材料とは言えないだろう。
それよりも近年は今年初戦となるくらい間隔が開いている馬のほうが結果がよい。直近10年の勝ち馬のうち8頭が前走が前年のレースである。やはり春のGⅠ戦線に向かうレベルの馬たちは、1月はしっかり調整にまわして東京新聞杯以降から始動していくのだろうか。
エリザベス女王杯からヴィクトリアマイルへのステップに
特に目立つのはエリザベス女王杯からの直行組だ。直近10年で【3-0-1-1】なのだから凄い。理由はいくつか考えられるが、秋の女王決定戦に向かうようなレベルの馬たちは、春の女王決定戦であるヴィクトリアマイルと同コースで行われる東京新聞杯に向かうのは自然なことなのではないだろうか。
今年はナミュールとピンハイの4歳牝馬2頭が該当する。いずれも3歳牝馬路線で惜しいレースをしつつも活躍していたことを考えると、人気上位になりそうではあるが評価を落としづらいところではある。
安くはなってしまいそうだがこの2頭を軸にして、前走が昨年の馬たちに3連複を流す作戦で手堅く狙いたい。
<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。
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