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広島に箱根ランナーが集結、都道府県男子駅伝に区間賞6人が出場

2024 1/14 06:00鰐淵恭市
イメージ画像,ⒸPavel1964/Shutterstock.com
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篠原倖太朗、黒田朝日ら6人エントリー

第29回全国都道府県対抗男子駅伝が1月21日に広島で行われる。中学生から社会人までが参加するこの大会で、注目されるのは人気が高い大学生ランナーの走りだ。正月を彩った箱根駅伝が終わって約3週間後に開かれる今大会。どんなスター選手が出場するのかをまとめてみた。

箱根の区間賞のうち、半分以上となる6人がエントリーした。

箱根駅伝区間賞獲得者


往路から見ると、1区で区間賞を取った篠原倖太朗(駒大)、2区の黒田朝日(青学大)、5区の山本唯翔(城西大)の3人がエントリー。富里高校出身の篠原は千葉、玉野光南高校出身の黒田は岡山、開志国際高校出身の山本は新潟の登録だ。

復路は6区の武田和馬(法大)、9区の倉本玄太、10区の岸本遼太郎(東洋大)がエントリー。一関学院高校出身の武田は岩手、世羅高校出身の倉本は広島、高知農高校出身の岸本は高知からの出場となる。

箱根優勝の青学大からは10人中4人がエントリー、2位駒大は5人

今年の正月に行われた第100回箱根駅伝の5位までの大学の中で、実際に箱根を走り、かつ今回の都道府県対抗男子駅伝にエントリーした選手は以下のようになる。

第100回箱根駅伝出場選手


1番多かったのが駒大の5人で、篠原のほか、主将の鈴木芽吹、安原太陽らがエントリーした。2番目は青学大の4人で、2人の区間賞獲得者に加え、5区を走った若林宏樹、7区を走った山内健登が登録された。

都道府県対抗男子駅伝は7区間48キロで争われ、一区間は箱根ほど長くないため、箱根の「再戦」とはいかないが、現在の学生駅伝を引っ張る両校から多くの選手が出場していることは、大会を盛り上げるだろう。

箱根3位の城西大は2人、4位の東洋大は3人だったが、5位の国学院大は箱根の補欠選手はエントリーしたものの、箱根を走った10人の中からのエントリーはなかった。

ほかに学生界の有力選手で言えば、早大の石塚陽士が東京、山口智規が福島、中大の湯浅仁が宮崎、溜池一太が滋賀、中野翔太が広島、順大の吉岡大翔が長野でエントリーしている。

最多優勝を誇る長野が今回も優勝候補の筆頭

都道府県対抗男子駅伝は、競技普及の意味合いが強い大会のため、必ずしもトップ選手が出場するとは限らない。出場は「義務」ではないからである。

とはいえ、今回のように、箱根を沸かせた選手たちが走るとなれば、ファン拡大にも貢献するだろう。

優勝回数の最多は9度の長野。佐久長聖高校が長年、高校駅伝の強豪として君臨していることに加え、同校の卒業生がこの大会に出場していることが大きい。

今回も長野からは、駒大の鈴木、早大の伊藤大志、順大の吉岡と学生駅伝界のそうそうたる顔ぶれがエントリーした。さらに、年末の高校駅伝でも佐久長聖高校が圧勝しており、長野を中心としたレースになることが予想される。

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