パリオリンピックは金3個、銀2個、銅3個
パリオリンピックの柔道が全日程を終了し、日本は金3個、銀2個、銅3個で計8個のメダルを獲得した。
内訳は男子81キロ級の永瀬貴規と男子66キロ級の阿部一二三、女子48キロ級の角田夏実の3人が金メダル。男子90キロ級の村尾三四郎が銀メダル。男子73キロ級の橋本壮市、男子60キロ級の永山竜樹、女子57キロ級の舟久保遥香の3人が銅メダルを獲得。最終日の混合団体戦でも銀メダルを獲得した。
柔道が初めて実施された1964年の東京オリンピック以降、各大会で日本が獲得したメダルは金51個、銀23個、銅30個で計104個。過去最多は2021年東京大会の金9個、銀2個、銅1個の計12個となっている。大会別のメダル数は下の通り。
男子は金35個、銀11個、銅16個
男女別々に見ると、男子は金35個、銀11個、銅16個となっている。栄えある第1号は1964年東京大会軽量級で優勝した中谷雄英。中量級の岡野功、重量級の猪熊功は金メダルに輝いたが、無差別級の神永昭夫は決勝でアントン・ヘーシンク(オランダ)に敗れて銀メダルだった。
1968年のメキシコ大会では実施されず、1972年ミュンヘン大会は金3個、銅1個。1976年モントリオール大会でも金3個、銀1個、銅1個を獲得した。
1980年モスクワ大会は東西冷戦の影響で出場をボイコット。代表に選ばれていた山下泰裕は涙ながらに訴えたが、決定が覆るはずもなかった。
その悔しさをぶけたのが1984年ロサンゼルス大会。無差別級の山下泰裕は2回戦で肉離れを起こした右足を引きずりながら金メダルに輝いた。ほかにも95キロ超級の斉藤仁らが金4個を獲得し、86キロ級の野瀬清喜が銅メダルを獲得した。
その斉藤仁が日本の砦となったのが1988年ソウル大会。日本勢は総崩れだったが、最後の95キロ超級で斉藤仁が連覇を果たし、面目を保った。
1996年バルセロナ大会は吉田秀彦、古賀稔彦が優勝して金2個、銀1個、銅2個。1996アトランタ大会は金2個、銀2個を獲得し、60キロ級の野村忠宏はこの大会から3連覇を達成した。
2000年シドニー大会は100キロ級の井上康生らが金3個を獲得したが、100キロ超級の篠原信一は“世紀の誤審”で銀メダルだった。
2004年アテネ大会は内柴正人らが優勝し、金3個、銀1個。2008年北京大会は100キロ超級の石井慧らが金2個を獲得した。
2012年ロンドン大会は初めて男子の金メダルなしに終わり、銀2個、銅2個。2016年リオデジャネイロ大会は大野将平らが優勝して金2個、銀1個、銅4個を獲得した。
地元開催となった2021年東京大会は髙藤直寿、阿部一二三、大野将平、永瀬貴規、ウルフ・アロンの5人が優勝。金メダルラッシュに沸いた。
女子は金16個、銀10個、銅14個
女子は1988年ソウル大会に公開競技として実施されたのが最初。66キロ級の佐々木光が優勝し、「女三四郎」と呼ばれた52キロ級の山口香が銅メダルに輝くなど金1個、銀1個、銅3個を獲得したが、公開競技のため歴代のメダル数にはカウントされていない。
正式種目となった1992年バルセロナ大会は、当時16歳で「ヤワラちゃん」と親しまれた田村亮子が銀メダルを獲得するなど銀3個、銅2個。1996年アトランタ大会では、正式種目として初めての金メダリストとなった恵本裕子を始め、銀2個、銅1個を獲得した。
2000年シドニー大会では2大会連続銀メダルに終わっていた田村亮子が初の金メダルに輝いたほか、銀1個、銅2個を獲得。2004年アテネ大会では結婚した谷亮子(旧姓田村)、谷本歩実、上野雅恵、阿武教子、塚田真希の5人が金メダルに輝き、横澤由貴も銀メダルを獲得した。
2008年北京大会は谷本歩実と上野雅恵が連覇して金2個、銀1個、銅2個。2012年ロンドン大会では「野獣」と称された松本薫が金メダルを獲得したほか、銀1個、銅1個だった。
2016年リオデジャネイロ大会は田知本遥が優勝し、金1個、銅4個。2021年東京大会では阿部詩、新井千鶴、濵田尚里、素根輝が優勝して金4個、銀1個、銅1個を獲得した。