オリンピックにおけるボブスレー
ボブスレーは1924年の第1回大会から冬季オリンピックの正式種目に採用されています。
男子は二人乗りと四人乗りが、女子については二人乗りが正式種目です。
ボブスレーは氷のコースをソリで滑り降りる競技であるため、総重量が重ければ重いほど、加速度が上がり、スピードが出るので有利になります。
そこで、ソリ本体と選手の体重の総重量が男子二人乗りは390㎏、男子四人乗りは630㎏、女子二人乗りは340㎏と定められています。
基本的にはコースを4回滑り、そのタイムを競います。
十種競技からの転身・浅野晃祐選手
浅野選手は1990年生まれの26歳、次のピョンチャンオリンピックは、28歳という脂がのった年代で迎えることができます。
元々は陸上十種競技の選手でしたが、大学生の時にボブスレー選手にスカウトされた、とのことです。
ボブスレーはもともと、「クール・ランニング」という映画で知っており、その縁もあって、発掘テストに参加し、ナショナルチームに所属しています。
全日本選手権での優勝経験もある選手であり、世界ランキングも着実に上昇し49位と、ピョンチャンでの入賞をまずは最大目標に定めています。
ハードル選手→全日本チャンピオン・伊藤隆太選手
伊藤選手はもともとはハードルの選手でした。
大学卒業後もハードル選手としての活動を続け、オリンピック出場を目指してきましたが、ハードル種目でのオリンピック出場を断念し、自身の能力を生かしながらオリンピックに出場できる種目としてボブスレーを選び、トライアウトを受けた、ということです。
そうはいっても、昨年の全日本選手権では優勝を果たしており、競技歴はまだまだ浅いものの、大きな伸びしろを感じさせる選手です。
躍進したい日本チーム・選手の選考基準とは?
日本代表は、現在のところ、いきなりメダル獲得を狙うのではなく、まずは2018年のピョンチャンオリンピックでの8位以内の入賞、に目標を置いています。そして、それをにらんでワールドカップやヨーロッパカップに選手を派遣し、そこでの成績を基に、代表選手を決定します。
もっとも、男子については、世界ランキングが80位代と、中々入賞を目標にするのも難しい状態にある、というのが現実であり、ワールドカップへは有望な選手が出現しない限り、今シーズンは派遣を行わないことになっています。
そういった意味でも上記2選手には奮起・活躍してもらいたいところです。
海外のトップ選手は?
アレクサンドル・ズブコフ(ロシア)はその代表的な名選手です。
ソチオリンピックは39歳で迎えました。
そこまでトリノオリンピックでは銀メダル、バンクーバーオリンピックでは銅メダルに終わっていましたが、ソチオリンピックで金メダルを獲得しています。
この他にもワールドカップやヨーロッパカップなどボブスレーの主要タイトルを総なめにしている選手であり、その年齢と共に、いわばボブスレー界のレジェンドとして輝きを放ち続けている選手です。
まとめ
率直に言って、日本代表はまだまだ世界と対等に戦えるレベルにはありません。
これはJOCやボブスレー連盟もよくわかっていることであり、だからこそ今シーズンのワールドカップへの選手の派遣を取りやめたのでしょう。
しかし、下町ボブスレーの開発のように日本でもボブスレーをする下地がないわけではありません。なんとかピョンチャンでは入賞という目標をクリアしてもらいたいものです。