世界大会で46年ぶりメダル獲得
バレーボールのネーションズリーグ2023で銅メダルを獲得した男子日本代表の高橋藍が24日、オンライン会見に出席した。
今大会は予選ラウンド第2週フランス大会でブラジルを破るなど10連勝を飾り、2位で予選ラウンドを通過。準々決勝でスロベニアを破り、準決勝では世界ランキング1位のポーランドに敗れたものの3位決定戦でイタリアをフルセットの末に下した。
イタリア・セリエAでプレーする高橋は「イタリアでやってきたことが成長として見せられた。最終的に3位という結果で歴史を乗り越えられたのは自信になった」と1977年W杯の銀メダル以来46年ぶりとなる世界大会でのメダル獲得に笑顔を見せた。
日本の躍進について「連戦が続く中で誰が出ても強さを見せられる。個々の能力が上がり、それがチーム力につながっている」と自己分析。フィリップ・ブラン監督からは「普段の練習から常にボールタッチへの精度は厳しく言われてる」と明かし、「サーブでは今大会を通してチームに貢献できた」と振り返った。
3位決定戦でイタリアを破った瞬間、大塚達宣と抱き合ったことについては「タフな試合だったのでメンタルもギリギリ。勝った瞬間、ほっこりしたというか、全て解放されて、感極まって2人だけの世界にいました」と苦笑いした。
「3位という結果で満足してしまうと成長が止まる」
とはいえ、来年のパリ五輪に向け、ここで満足するつもりは毛頭ない。「メダルを目標にやってきたので嬉しいが、次は銅より上を目指さないといけない。3位という結果で満足してしまうと成長が止まってしまう。オリンピックで結果を出すためにさらに上を目指す」と気を引き締める。
「世界からも対策をされるし、各国が日本を警戒するので勝っていくのは難しくなる。トップ4からが重要。オリンピック予選でさらに成長した姿を出すことに意味がある」と力説した。
そのために気付いたことがある。「ファイナルを通して1本の集中力、気持ちの入れ方が重要だなと感じた。イタリア戦の(落とした)3、4セット目は気持ちが違ったが、(奪った)5セット目に切り替えられた。取るべきセットで集中力、ギアを上げる。トップ4にいけば1本が命取りになるので練習でも意識していかないといけない」と収穫を明かした。
「FIVBパリ五輪予選/ワールドカップバレー2023」男子は9月30日から国立代々木競技場第一体育館で行われる。金メダルに輝いた1972年ミュンヘン五輪以来の五輪メダルへの戦いはすでに始まっている。
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