オリンピックで最もメダルを獲得した国はアメリカ
2020年に開催される東京オリンピックはもうすぐそこまで来ている。開催地が決まったのは2013年だったが、時の流れは速いもので開幕まで半年を切った。今回のオリンピックにはどんな選手が来るのか、見どころのある競技はどんなものがあるのか、など知りたいことはたくさんある。ただ、その前に過去のオリンピックについて学んでおこう。
近代オリンピックが1896年にアテネで開催されて以来、夏季は31回、冬季は23回開催されている。その間に多くの選手がメダルを獲得したが、メダルを最も多く獲得している国はどこだろうか?
夏季オリンピックで最もメダルを獲得しているのはアメリカ。金銀銅合わせた合計の獲得数は2522個で、2位のソ連に2倍以上の差をつけている。アメリカは政治的にも大国として知られているが、スポーツ大国でもある。
ちなみに、オリンピックで最もメダルを獲得した選手もアメリカ人。28個のメダルを獲得したマイケル・フェルプスは近年のオリンピックで活躍した水泳選手で、バタフライや自由形を得意とする一方、背泳ぎや平泳ぎも得意だった万能選手だった。
冬季オリンピックで最もメダルを獲得しているのはノルウェー。雪国だけあって練習の場所には事欠かず、スノースポーツにおいて多くの強豪選手を輩出している。夏季オリンピックのアメリカと同様、冬季オリンピックで最も獲得した選手もノルウェー人。オーレ・アイナル・ビョルンダーレンは、バイアスロンで13個のメダルを獲得した。
獲得メダルが最も少ない国は複数ある!?
多くのメダルを獲得しているアメリカやノルウェーと対照的に、メダルを獲得したことのない国もある。たとえば、経済的に恵まれないアフリカの諸国などはその最たる例だ。練習環境に恵まれないせいで思うようにパフォーマンスが向上しない選手はたくさんいる。もっとも、アフリカ人は先天的に運動能力に優れた選手が多いので、経済が豊かになればメダルを獲得する国が多く出ることは必至だろう。
そのほか、近年国家として独立したばかりでメダルを獲得するためのチャンスが少ない国というパターンもある。1992年に独立したボスニア・ヘルツェゴビナもその一つ。
もっとも、ボスニア・ヘルツェゴビナはかつてユーゴスアラビアの一部だった。ユーゴスアラビアはオリンピックで94個のメダルを取っており、その中にもボスニアやヘルツェゴビナ出身の選手は混じっている。にもかかわらず、ボスニア・ヘルツェゴビナとして独立してからメダルを取っていないというのは、少々不思議な話ではある。
日本のメダル獲得数は499個
最後に日本のメダル数を確認しよう。日本はこれまで夏季と冬季合わせて499個のメダルを獲得している。オリンピックのランキング付けは少々特殊で、全体での獲得数は下回っていても、金メダルの獲得数が多ければそちらの国を上位に位置付けする。あくまでも金銀銅を合わせた合計獲得数を元にランク付けを行う。
夏季の獲得数はハンガリーに次いで11位、冬季の獲得数は中国に次いで17位。これまで最もメダルを獲得したことがある日本人はヘルシンキ、メルボルン、ローマ、東京の4大会に出場した体操の小野喬(たかし)で、金が5個、銀が4個、銅が4個の計13個を獲得している。「鬼に金棒、小野に鉄棒」と言われたほどの名選手だった。