飛込競技の種目紹介
飛込競技の種目には、弾力性のある飛び板から飛込むタイプの「飛び板飛込」と、飛込み台から踏み出す「高飛込み」の2つがあります。また、2人でペアになって飛込むシンクロナイズドダイビングもあります。「高飛込み」は自分の力で飛び出し、自然に落下していくわけですが、落下中に回転やひねりを加えることでポイントを稼ぎ出します。
また、「飛び板飛込」は、弾力性のある板から跳ね上がり助走をつけて飛込みを行います。こちらも「高飛込み」と同様に、落下中に回転やひねりを加えるなどの演技をすることでその優越を競い合います。
飛込競技の2つの競技方式とは?
飛込競技がどのようにして行われているかご存じの方は少ないと思います。「飛び板飛込」も「高飛込み」も、どちらも「制限選択跳び」と「自由選択跳び」のいずれかで競技が開催されます。「制限選択跳び」は、演技する総数の難易率の合計点数があらかじめ決められており、その合計点数を超えないようにすることが求められます。
一方「自由選択跳び」は、難易率に関係なく演技する内容を自由に選択して演技することができるようになっています。どちらの方式で行われるかは大会により異なりますが、オリンピックや世界選手権では「自由選択飛び」が採用されています。
飛込競技の技とは?
飛び込む選手の技は3~4ケタの演技番号によって分かるようになっています。技の種類は1~6群まであり、前飛込、後飛込、前逆飛込、後踏切飛込、捻り飛込、逆立飛込となっています。基本姿勢は4つあり、A・伸び型、B・えび型、C・抱え型、D・自由型となります。
その他、途中に宙返りを組み入れるか否かと、その回数も入れることで、あらかじめ内容が構成されます。この演技構成は大会の記録本部に提出してしまうとその後の変更はきかないため、事前の判断が非常に重要になります。
飛込競技の採点について
飛込競技の採点は、個人種目の場合、基本的に5名か7名の審判で演技の採点を行います。その際、審判長が演技の審判を任されますが採点には加わりません。初めにそれぞれの審判が競技内容を判断し得点をつけ、そのうち最高点2人と最低点2人を除いた3名分の採点を合計点数として、さらに決められている難易率を掛けた数字が得点となる仕組みになっています。それぞれの審判の持ち点は10点が満点。0.5点単位で採点を行っていきます。
シンクロナイズドダイビングの面白さ
飛込競技の1つにシンクロナイズドダイビングがあります。1988年に世界選手権で初めて競技となり、2000年のシドニーオリンピックで初めて五輪の正式種目になりました。シンクロナイズドダイビングは2人同時に飛込競技を行います。そのため、技の構成はもちろんのこと、2人の演技を合わせるという難しさもあります。
個人種目との違いは、得点に占める各要素の割合にあらわれており、技の難易度が40%に対して、2人の同調性が60%という点から、いかに2人の演技があっているかがポイントの競技かということが分かると思います。
まとめ
飛込競技の様々な種目についてご紹介しました。高い飛込み台から降りてくるほんの数秒間に繰り広げられる技の醍醐味を味わいつつ、それぞれのチェックポイントを見ながら観戦するとより楽しくなりますよ。