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五輪の歴代最年少記録、飛び込みの14歳玉井陸斗は東京五輪延期で幻に

2021 5/14 06:00田村崇仁
玉井陸斗Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

夏季五輪出場の日本男子最年少に8日足りず

高さ10メートルの台から美しいダイブだった。男子高飛び込みで14歳の超新星、玉井陸斗(JSS宝塚)が5月3日、東京五輪代表の座を射止めた。

夏季五輪の日本男子最年少にはわずか8日足りなかったが、東京アクアティクスセンターで五輪最終予選を兼ねて行われたワールドカップ(W杯)の男子高飛び込みで準決勝に進んで9位となり、五輪出場枠を獲得。日本水泳連盟が定めた「準決勝18位以内」との選考基準を満たした。

予選を405.20点の15位で通過し、五輪出場権獲得条件の準決勝進出(18位以内)をクリア。5本目を終えて19位タイから、最終6本目で逆転のダイブを決めた。最後の技は難しい後ろ宙返り2回半ひねりえび型(5255B)。水しぶきの少ない完璧な入水を成功させ、91.80点をマークして準決勝に滑り込んだ。

五輪延期の影響を受けず、通常開催されれば、13歳10カ月で本番を迎え、日本男子の史上最年少出場を更新していた。

五輪男子最年少は競泳の北村久寿雄

夏季五輪の日本男子最年少は1932年に開かれたロサンゼルス五輪の競泳1500メートル自由形で優勝し、男子個人種目で世界最年少金メダリストとなった高知市出身の故北村久寿雄。国際オリンピック委員会(IOC)の記録によると、五輪男子個人種目で北村の14歳と309日の最年少優勝記録はいまだに破られていない。

155センチ、51キロ。小学1年生で飛び込みを始め、兵庫・高司中3年の玉井は2019年の日本室内選手権を国内主要大会で史上最年少となる12歳で優勝したホープだ。

日本水連が定めた同年の世界選手権代表入りの条件をクリアしたが、国際水泳連盟の年齢制限により、世界選手権には出場できなかった。肉体改造でパワーとスピードもアップし、安定感が土壇場での逆転劇を生んだ。

日本人最年少出場は12歳の稲田悦子

1936年ガルミッシュパルテンキルヘン冬季五輪のフィギュアスケートに出場した稲田悦子は大会中、12歳になった。冬季五輪の日本女子代表第1号であり、夏冬を通じた日本選手の最年少出場記録は今後も破られることはないだろう。

開会式で身長127センチの少女を見たナチス・ドイツ総統アドルフ・ヒトラーは側近に「あの娘はどこから来た?」と確認したとも伝えられている。

長崎宏子は11歳で代表入りもボイコット

10代前半の五輪選手はこれまで競泳に多く、1968年メキシコ夏季五輪の竹本ゆかりは13歳で出場。東西冷戦下で日本がボイコットした1980年モスクワ夏季五輪では、長崎宏子が11歳で代表入りしたが「幻の代表」となっている。

最年少メダルは競泳女子の岩崎恭子

最年少メダルは1992年バルセロナ夏季五輪の競泳女子200メートル平泳ぎの岩崎恭子で、14歳6日で金メダルに輝いた。まさにシンデレラガールだった。

「今まで生きてきた中で一番幸せです」という記憶に残る名言、大会前までの自己ベストを4秒以上も縮める驚異の泳ぎで鮮烈な印象を残した。157センチ、45キロときゃしゃな少女は一躍国民的ヒロインになった。

世界最年少出場は体操のギリシャ選手

世界に目を転じると、史上最年少出場とメダリストは、近代五輪の第1回大会の1896年にギリシャの体操選手として出場したディミトリオス・ロウンドラス。当時10歳7カ月でアテネ五輪の体操平行棒団体で銅メダルを獲得した。

世界最年少金メダリストは競泳の米国選手

世界最年少の金メダリストは1960年ローマ五輪の競泳女子4000メートルリレーのドナ・エリザベス・ド・ヴァローナ(米国)の13歳129日。個人種目では1936年ベルリン五輪の女子板飛び込みのマージョリー・ゲストリング(米国)の13歳268日。

五輪最年少記録

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