「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

相撲の決まり手の「掛け手」と「反り手」珍技を解説

2020 1/12 06:00SPAIA編集部
イメージ画像ⒸIvan Roth/Shutterstock.com
このエントリーをはてなブックマークに追加

ⒸIvan Roth/Shutterstock.com

掛け手と反り手の珍技

相撲の決まり手は82手ある。今回はそのうち、内掛けや外掛けなどの「掛け手」と居反りなどの「反り手」の中から珍しい決まり手や分かりにくい決まり手について解説する。

内掛け

自分の左(右)足を相手の右(左)足に内側からかけ、その足を引き寄せて相手を仰向けに倒す。1994年九州場所で、小兵の舞の海が幕内最重量の小錦を内掛けで破り、観衆を沸かせた。

外掛け

自分の分の左(右)足を相手の右(左)足に外側からかけ、その足を引いて相手を仰向けに倒す。1939年初場所で69連勝中だった横綱双葉山に前頭3枚目だった安芸ノ海が外掛けで勝ち、大横綱の連勝記録を止めた。

ちょん掛け

左(右)足のつま先を相手の左(右)足のかかとの内側に掛けて手前に引き、上体を反らせて掛けた足の方に相手をひねりながら倒す。足を掛ける形が材木の粗削りに使う「手斧(ちょうな)」に似ていることが由来という。滅多にない決まり手だが、2019年名古屋場所で幕下の磋牙司が若隆元戦で決めている。

切り返し

相手の右(左)膝の外側に自分の左(右)膝の内側を当て、そこを支点にして相手を後方に捻るように倒す。自分の足を土俵につけたままかける点が「外掛け」と違う。1994年名古屋場所で舞の海が武双山に見事な切り返しを決め、翌場所の小結昇進につなげた。

河津掛け

自分の左(右)足を相手の右(左)足の内側から掛けて足を跳ね上げ、同時に掛けた足と同じ側の腕を相手の首に巻き付けて後方に投げ倒す大技。大関貴ノ浪が得意としていた。柔道やレスリングでも同名の技がある。

蹴返し(けかえし)

四つに組んだ状態から、自分の足で、対角にある相手の足を内から外へ払うように蹴り、同時に蹴った足の方の体を開いて相手を手前に引き落とすように倒す。元前頭の栃剣が得意とし、幕内最重量だった大関小錦を2度も蹴返しで破ったことがある。

蹴手繰り(けたぐり)

立ち合いの瞬間に体を左右いずれかに開き、相手の足を内側から外に払うように蹴りながら、同時に相手の肩を叩いて前のめりに倒す。2006年九州場所で横綱朝青龍が小結稀勢の里にけたぐりで勝ったが、横綱には相応しくないと苦言を呈されたことがある。

三所攻め(みところぜめ)

相手の左(右)足を「内掛け」、もしくは「外掛け」し、もう一方の足を手で取り、同時に頭で相手の胸を押して仰向けに倒す複合技。相手の両足と胸の3カ所を同時に攻めることが由来。1993年秋場所で「技のデパート」と呼ばれた舞の海が巴富士戦で決めた。

渡し込み

上手になった手で相手の足を外側から抱え込み、もう一方の手で相手の胸を突くか、体を預けて相手を倒す。元大関琴奨菊が得意にしている。

二枚蹴り

相手を吊り上げて相手の足首を外側から蹴り、同時にひねりながら投げを打って倒す。足の膝から足首の外側部分を「二枚」と言うことから命名された。元小結時天空が得意だった。

小股すくい

出し投げを打ち、相手が前に出してこらえようとした足を内側から手ですくい上げ、相手を仰向けに倒す。元関脇出羽の花が得意とし、小股すくいで通算12勝を挙げた。

外小股

投げを打つなどして相手が残そうと踏ん張った前足を、手で外側からすくい上げて仰向けに倒す。あまり出ない決まり手だが、2005年初場所で旭鷲山が春日王に決めた。

大股

投げを打つなどして相手が小股をすくわれないように反対側の足を出して残そうとしたところを内側からすくって相手を仰向けに倒す。滅多に見られない決まり手。

褄取り(つまとり)

相手の体の横に回り込んで体勢を崩させたところで、相手のつま先をつかみ、後方に引き上げて倒す。「褄」はつま先の「つま」。滅多に見られない技だが、2000年大阪場所で横綱曙が土佐ノ海につまとりで勝ったことがある。

同様につま先ではなく、足首をつかんで引き上げて倒す技は「小褄取り(こづまとり)」。

足取り

相手の太ももを外側から持ち上げ、もう一方の手で持ち上げた足首を内側からつかみ、体重を相手に預けて倒す。小兵力士が得意とし、炎鵬が何度も決めている。

裾取り

相手に投げを打たれた際、相手の軸足の後方から足首を取って仰向けに倒す。相手の足首が着物の裾の位置にあたることが由来。2013年九州場所で日馬富士が裾取りで豊ノ島を下した際は「幕内3年ぶりの珍手」と話題になった。

裾払い

投げを打つなどして相手が残そうと出した足を外側から蹴り払うようにして倒す。2015年初場所で時天空が3度も裾払いで勝ったことがある。

居反り(いぞり)

相手に攻め込まれた際、腰を落としてしゃがみ込み、両手で相手の膝あたりを抱えて背中の方に投げ飛ばす大技。レスリング経験のある宇良が得意とする。

撞木反り(しゅもくぞり)

頭を相手の脇の下に入れ、肩の上に担ぎ上げて体を反らせて後方に落とす。プロレスのバックフリップのような超大技。

掛け反り(かけぞり)

相手の脇の下に頭を頭をねじ込み、足で切り返して相手を後ろに倒すか、頭を相手の脇の下に入れなくても「外掛け」から自分の体を反らせながら倒せば「掛け反り」となる。

たすき反り

相手の差し手の肘を抱え、もう一方の手で相手の足を内側から取り、相手を肩に担ぐようにして体を反らせて後方に落とす。タスキを肩にかけるように相手を肩に乗せることが由来。2017年初場所で宇良が天風に決め、十両以上では史上初と話題になった。

外たすき反り

相手の差し手を抱え、もう一方の手を相手の差し手側の内股に入れ、自分の体を反らせて倒す。

伝え反り

差してきた相手の手首をつかんで相手の脇の下をくぐりぬけ、自分の体を後方に反らせて倒す。


《関連記事》
相撲の決まり手82手と非技、禁じ手を全て紹介

おすすめの記事