大相撲九州場所12日初日
大相撲九州場所は12日に初日を迎える。最大の注目は先場所で優勝した大関・貴景勝の綱取りだろう。今場所は先場所全休した照ノ富士も出場する可能性があり、先輩横綱として立ち塞がるか注目される。
ところで、その照ノ富士を筆頭とするモンゴル出身力士は現在も最大勢力を保っている。霧島、豊昇龍の大関2人もモンゴル出身だ。
九州場所で十両以上の関取を出身地別のランキングにしてみた。モンゴルは西前頭十二枚目のベテラン玉鷲や、欧勝馬、水戸龍、千代翔馬、大翔鵬、玉正鳳、東龍と十両にも6人おり、最多の10人を数える。
東京が7人、大阪と鹿児島が4人、埼玉は三役揃い踏み
2位は7人の東京都。西前頭三枚目の翔猿や王鵬、剣翔、東白龍に十両の日翔志、英乃海、紫雷が名を連ねる。
3位は4人の大阪府と鹿児島県が並んだ。大阪は大技を繰り出して人気者の宇良、今年5月場所で十両優勝し、その後幕内でも2場所連続勝ち越している伸び盛りの豪ノ山に、勇磨と朝紅龍の十両2人。鹿児島は関脇の経験もある明生に島津海、大奄美、千代丸の十両3人がいる。
5位タイの3人で並ぶのは青森、茨城、千葉、埼玉、石川、熊本の6県。中でも埼玉は東関脇の大栄翔に東西小結の阿炎、北勝富士と三役が揃っている。
ほかにも青森は東前頭五枚目の阿武咲、茨城は元大関の高安、千葉は東関脇の琴ノ若、石川は東前頭八枚目の遠藤、熊本は元大関の正代と幕内上位で活躍する力士がいる。やはり関取を多く輩出するということは、地域の相撲熱やレベルが高いと言えるのかも知れない。
名横綱多数輩出も低迷久しい北海道
逆に「低迷」を叫ばれて久しいのが北海道だ。今場所は東前頭七枚目の北青鵬と西前頭十四枚目の一山本の2人のみ。かつては大鵬、北の富士、北の湖、千代の富士、大乃国、北勝海ら名横綱を輩出した相撲どころの出身関取が減っている。
ほかに2人いるのは福島県(若元春、高橋)、神奈川県(湘南乃海、友風)、静岡県(翠富士、熱海富士)、三重県(天照鵬、志摩ノ海)、兵庫県(貴景勝、妙義龍)で、北海道も合わせて計6道県となっている。
また、モンゴル以外ではカザフスタン(金峰山)、ロシア(狼雅)、ブルガリア(碧山)、ウクライナ(獅司)の外国出身関取がいる。
多くのプロスポーツでは所属チームや出身校を紹介されることが多いが、大相撲は所属部屋や出身校より出身地にスポットが当たることが多い。それだけ国技として地域に根付いているのだろう。自らと同じ出身地の関取を応援してみれば、また違った楽しみ方ができるかも知れない。
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