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【大相撲角番率ランキング】角番の多い大関と少ない大関は?貴景勝と霧島が秋場所角番

2023 9/10 06:00SPAIA編集部
イメージ画像ⒸIvan Roth/Shutterstock.com
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大相撲9月場所は貴景勝と霧島が角番

大相撲9月場所は10日に初日を迎える。7月場所は霧馬山改め霧島が大関に昇進して初めての場所だったが、9月場所は豊昇龍が新大関として土俵に上がる。大関が貴景勝1人の場所もあったが、この2場所で2人の新大関が誕生し、昨年9月場所以来1年ぶりの3大関となった(1年前は貴景勝・正代・御嶽海)。

ただ、今場所は先場所全休した貴景勝と途中出場したものの6勝に終わった霧島は、負け越せば関脇に陥落する角番だ。

大関から関脇に陥落する基準が2場所連続負け越しとなったのは昭和44年7月場所。昭和33年に年6場所制が定着したときに、3場所連続で負け越した大関は関脇に陥落することが決められたが、それでは甘いのではないかという声もあり、昭和44年7月に改められてから50年以上この基準で運用されている。

ちなみに現行基準では関脇に陥落した場所で10勝以上挙げれば大関に復帰できる特例が設けられているが、旧基準では特例がなかったため、一度関脇に陥落してしまうと再度大関昇進基準を満たさないと戻ることはできなかった。

新大関54人中11人が2場所目で角番、千代大海は最多14回

霧島は新大関の場所で負け越し、いきなり大関2場所目が角番となったが、これは特段珍しい話ではない。関脇への陥落基準が現行のものになってからの新大関は豊昇龍を含めて54人おり、そのうちの11人が新大関翌場所で角番だった。

貴景勝もその1人。新大関場所に途中休場で負け越し扱いとなり、その翌場所を全休していったん番付を関脇に落としたが、10勝復帰特例ですぐに大関に戻った。

そのほか、新大関から2場所で大関の座を手放した大関には武双山がいるが、武双山もまた10勝復帰特例で復帰しており、現行制度以降で通算大関在位2場所の力士はいない。霧島には不名誉な記録とならないよう角番脱出が期待される。

貴景勝は今場所が7回目の角番。角番大関の発生率は約16%なので、1年に1回程度角番になるのが平均値だが、貴景勝は大関在位25場所目で7回目の角番だから比率は28%とかなり高い。

角番回数が最も多いのは千代大海の14回、次いで魁皇の13回だ。ただ、この両者は大関在位がともに歴代1位タイの65場所。比率は千代大海22%、魁皇20%と平均値より高いものの、大関在位が長かったから角番も多かっただけと言える。

角番回数6回以上の大関

武蔵丸は大関32場所角番なしで横綱昇進

逆に角番なしの最長は武蔵丸の32場所連続。武蔵丸は大関在位32場所負け越しなしで横綱に昇進した。

以下、朝潮の26場所、琴風の20場所と続く。朝潮や琴風は横綱にはなれなかったが、強い大関だった証とも言えるだろう。

連続角番なし18場所以上の大関


それでも朝潮は晩年に3回の角番を経験。琴風は角番1回だったが角番場所を全休し、大関の座を手放した。低い角番率は名誉な記録ではあるが、横綱に上がれなかったからこそ成し遂げられたとも言える。武蔵丸や稀勢の里は後の横綱だが、横綱在位期間より大関在位期間が長かった。

ちなみに角番場所が1回以下で、大関のまま引退した力士はいない。1回の角番場所で関脇に陥落し、関脇以下で引退した力士か、もしくは横綱に上がった力士だ。角番回数が少ない力士は横綱になれる可能性も高いと言えるだろう。

角番率ランキング

実際に角番率が高い大関を見ると、早々に大関の座を手放してしまった力士が目立つ。横綱に昇進したのは照ノ富士と曙だけだ。

角番率25%以上の大関


照ノ富士は2度の大関を経験しており、大関復帰前の数字でいえば在位14場所で角番5回の35.7%と高い。実際に1回目の大関在位時は優勝争いに加わった場所もあるものの強い大関とは言えなかったし、このような数字だったからこそ1度大関の座を手放したとも言えよう。

もう1人の曙は新大関の場所で全休。翌場所が角番だったが、その後2場所連続優勝を果たして横綱に昇進した。大関在位場所数が少ないから比率が高くなったに過ぎない。

新大関の豊昇龍は言うまでもなく角番未経験。このまま負け越すことなく横綱になることを期待したいし、霧島も大関在位が少ないので比率が高いとはいえ、曙の例もある。

貴景勝は比率は高いものの、照ノ富士のようにケガを乗り越え強くなって大関に戻り、横綱に上り詰めた例もある。

照ノ富士が休場となり3大関が結びを締める今場所。3大関ともに勝ち越して高いレベルで優勝を争い、綱取りが熾烈になることを期待したい。

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