「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

全日本大学駅伝の出身高校ランキング、出雲に続いて京都の強豪がトップ

2023 10/28 06:00鰐淵恭市
イメージ画像,ⒸPavel1964/Shutterstock.com
このエントリーをはてなブックマークに追加

ⒸPavel1964/Shutterstock.com

11月5日号砲、420人超の選手たちの出身校は?

学生3大駅伝の第2戦となる第55回全日本大学駅伝が11月5日に開かれる。出場するのは、全国の25大学に日本学連選抜、東海学連選抜を加えた27チーム。全日本は8区間106.8キロで争われるが、エントリーは各チーム最大16人。今回、420人を超える選手たちの出身高校を調べ、ランキングを出してみた。

学生3大駅伝出身校ランキング

全国高校駅伝でも活躍する洛南、学法石川、仙台育英のトップ3に

トップの13人となったのは出雲に引き続き、京都の強豪・洛南だった。内訳は順大が最も多く、三浦龍司ら3人。2人で2年生の佐藤圭汰擁する駒大、中大、早大、立命大が続き、青学大、国士大が各1人となっている。

多くが箱根を走る関東の大学に進学している一方で、地元の関西の大学に進学しているのもわかる。また、昨年度ではあるが、2023年の箱根のランキングでも3位に入っており、学生駅伝界の「人気校」であることがあわかる。

2位は学法石川(福島)の10人で、洛南同様、23年箱根以降の3大駅伝全てで上位にランキングされている。内訳をみると、東洋大がエースの松山和希ら3人で、東農大と並んで最も多かった。学法石川は東洋大の酒井俊幸監督の母校であることも影響しているものと思われる。

ほかには、早大が2人、東京国際大と創価大が1人となっており、10人全員が箱根を走ることができる関東の大学となっている。

3位は仙台育英(宮城)の8人で、吉居兄弟を擁する中大が3人で最も多かった。以下は、大東大2人、帝京大、國學院大、東北学院大が1人となっている。23年の箱根ではトップの12人を輩出しており、仙台育英も高い人気を誇っている。

高校駅伝の歴史を彩る2校が7位に

4位は佐久長聖(長野)と埼玉栄(埼玉)の7人で、両校とも全員が関東の大学の選手だ。

ここまでは、全国高校駅伝の強豪だったが、6位には全日本らしい高校が入った。6人で6位となった智弁学園奈良カレッジは立命大3人、駒大、大経大、関学大が1人ずつで、ほとんどが関西の大学となった。

出雲でも樟南(鹿児島)が3位、智弁学園奈良カレッジと出水中央(鹿児島)が4位に入っており、箱根とは違う、全国の大学が出場する大会らしい結果になっている。

7位には5人で西脇工(兵庫)、世羅(広島)、八千代松陰(千葉)が並んだ。オールドファンには西脇工と世羅の名前が目を引くのではないだろうか。ただ、この両校は人数こそ同じだが、状況は少し違う。

過去5年の全国高校駅伝で2度優勝している世羅は、今年度はいま一つエントリー数が少ないものの、5人全員が力のある選手が集まる関東の大学(駒大、青学大、中大、帝京大、日本学連選抜=明大=各1人)で、23年の箱根では2位となる11人がエントリーされていた。

一方の西脇工は23年箱根、出雲ともランキングの上位には顔を出していないし、全日本では関東の大学は3人(城西大、帝京大、国士大各1人)だった。これは高校駅伝での低迷が影響しているかもしれない。2018、19年は8位入賞を逃し、20年は全国大会に出場もできなかったからだ。

一方で21年は7位、22年は6位と復活の兆しもある。両大会で活躍した選手が上級生となっていく来年度以降は、順位が大きく変動していくかもしれない。

【関連記事】
【出雲駅伝】2年連続3冠狙う駒澤大が圧勝!明暗分けた米国アイビーリーグ選抜への対応
箱根駅伝優勝回数ランキング 最多は中央大、100回大会を制するのは?
大学3大駅伝の歴代優勝校、出雲、全日本、箱根の3冠達成は5校