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泣くな法政…甲子園を駆け抜けたオレンジ色の閃光は“地殻変動”の前兆か【アメフト甲子園ボウル】

2024 12/16 11:45SPAIA編集部
敗れた法政大の選手たち,一般社団法人関東学生アメリカンフットボール連盟提供
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一般社団法人関東学生アメリカンフットボール連盟提供

一時は3点差に追い詰めるも無念

アメリカンフットボールの全日本大学選手権決勝「第79回毎日甲子園ボウル」は立命館大の勝利で幕を閉じた。惜しくも35-45で敗れて日本一を逃した法政大はしかし、甲子園に確かな爪痕を残した。

開始早々、立命館大R山嵜大央に60ヤードを独走されて先制を許した法政。その後もTDを奪われて0-14となり、嫌なムードが漂った。

しかし、関東学生1部リーグTOP8を7戦全勝で制した東の雄はここから逆襲を開始。RB廣瀬太洋がTDを奪い返すと、その後も一進一退の攻防が続き、前半を21-31で折り返した。

追いつけそうで追いつけなかった第4Q、またしてもRB廣瀬太洋が華麗なフットワークでTD。ついに35-38と3点差に迫った。

結果的には立命館大に再び突き放されて敗れたが、緑の芝生に西陽が伸びる冬の甲子園で放ったオレンジ色の閃光は、永遠にファンの記憶に刻まれるだろう。

6連覇中の関西学院大を撃破、縮まりつつある東西格差

過去5度の甲子園ボウル優勝を誇る法政大も最後の勝利は連覇を果たした2006年。その後は今回を含めて5度、甲子園に進出したがいずれも涙を呑んでいる。

法政大の甲子園ボウル成績


ただ、レギュレーションが変更されて関西と関東から3校ずつ出場した今大会は、準決勝で甲子園6連覇中の関西学院大(関西2位)を撃破。17-17から延長タイブレークでケリをつけた末の甲子園進出だった。

またTOP8で6勝1敗の2位だった早稲田大も、準々決勝で関西大(関西3位)との接戦を31-28で制してベスト4。準決勝で立命館大に敗れたが、関西と関東のレベル差は着実に縮まりつつある。

法政大が甲子園連覇を果たした翌2007年からの18年間で、関東勢の優勝は2017年の日本大のみ。1勝17敗と「西高東低」が続いているが、近いうちに“地殻変動”が起こる可能性もある。今回、法政大が放った眩いオレンジの輝きは、その前兆かもしれない。

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