「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

ジェズスはW杯でも輝けるか。ベスト・ヤング・プレーヤーが期待される選手たち

2018 5/17 16:30SPAIA編集部
ガブリエル・ジェズス(ブラジル)Ⓒゲッティイメージズ
このエントリーをはてなブックマークに追加

Ⓒゲッティイメージズ

若手の活躍に期待が高まるW杯

フットボールの祭典FIFAワールドカップロシア大会が6月14日に開幕する。W杯では毎回新たな若手がその実力を示し後のキャリアにつなげてきた。前大会ではハメス・ロドリゲスが世界中の注目を集めレアル・マドリードへの移籍を実現させた。

大会には、活躍した21歳以下の出場選手に授与されるベスト・ヤング・プレーヤー賞(最優秀若手選手賞)がある。過去に、ルーカス・ポドルスキ(06年大会)、トマス・ミュラー(10年大会)、ポール・ボグバ(14年大会)が受賞している。

この賞に輝いた選手たちはいずれも、その後輝かしい実績を残している。今回、発表された予備メンバーや本大会代表23名に選出が見込まれる若手選手から、ベスト・ヤング・プレーヤー賞の候補3人を取り上げた。

マンCの優勝に貢献! ガブリエル・ジェズス(ブラジル)

マンチェスター・シティが優勝した今シーズンのイングランド・プレミアリーグ。その原動力のひとつになったのが、若きブラジル人FWであるガブリエル・ジェズスだ。
ブラジルの名門パルメイラスで頭角を現し欧州の名クラブが注目を寄せる中、ジョゼップ・グアルディオラ監督が直接電話し口説き落とした。

2017-18シーズンはリーグ戦29試合出場13得点をあげるなど、21歳ながらシティの主力としてプレー。また、完成されたフォワードとして高い評価を得ている。
ストライカーとしての動きや左右中央どこでも点を取れる能力を持ちながら、前線ではアグエロの相棒として相手DFを引き付け、守備時にはチェイスに奔走するなど献身的なプレーも見せる。

2016年には飛び級でA代表に選出され、デビュー戦で2ゴールをあげるなど活躍。セレソンを率いるチッチ監督の信頼もつかんでいる。5月14日に発表されたロシア大会メンバーにも選ばれており、今大会で注目すべき若手の筆頭だ。

フランスの新星 キリアン・ムバッペ(フランス)

才能ある若手選手を数多くそろえているフランス。既に21歳を超えベスト・ヤング・プレーヤーの対象とはならないが、アントニー・マルシャル、アドリアン・ラビオ、プレスネル・キンペンペ、バンジャマン・メンディなど、トップクラブで活躍する選手がずらりと並ぶ。そのなかでも逸材と呼べるのがキリアン・ムバッペだ。

ロシア大会を19歳で迎えるムバッペは、2016-17シーズンのリーグアン優勝を果たしたモナコでいくつもの記録を更新。リーグ戦で15ゴール、13シーズンぶりの準決勝進出を果たしたUEFAチャンピオンズリーグでも6ゴールをあげた。

17-18シーズンは、レンタル移籍でリーグのライバルPSGに加入。ネイマールやカバーニというワールドクラスのストライカーがいるなかで出場機会をつかみ、14ゴールをあげた。
PSGでもリーグ優勝を果たし、まだ10代ながらリーグ2連覇を経験している。小柄だが抜群のスピードと得点感覚に高い評価があり、センターフォワードとしてのセンスをすべて揃えている。

18歳と95日でA代表デビューを飾った2017年。2018年3月に行なわれたロシアとの親善試合では2ゴールあげている。
今回のロシア大会でベスト・ヤング・プレーヤー賞を獲得すれば、マイケル・オーウェン(98年大会)以来、3人目の10代選手となる。

バルサ加入のドリブラー ウスマン・デンベレ(フランス)

フランスには、ムバッペ以外にもう1人21歳以下の逸材がいる。ボルシア・ドルトムントからバルセロナに移籍した20歳のウスマン・デンベレだ。ムバッペ同様、ドリブルを得意とするストライカーだ。

ムバッペがテクニックを駆使してゴールを目指すのに対して、デンベレは爆発的なスピードで一気に相手ゴールを脅かす。ドルトムントでは特にカウンターアタックで鋭い切れ味を見せていた。
バルセロナでは移籍後すぐの負傷離脱や、チームのスタイルとのギャップがあり、実力を十分に発揮できていないがそのポテンシャルは計り知れない。

左右どちらの足でもレベルの高いボールコントロールを行える器用さも持ち、ウィンガーとしての素養を全て備えている。
グリーズマンやマルシャル、ムバッペとともに、強力なフランスの攻撃陣を形成。相手ディフェンダーをぶっちぎるドリブルを、ロシア大会でも期待したい。

※出場試合数と得点、選手年齢は5月15日現在。