有終の美を飾るに相応しいクラブは?
バロンドール5回受賞、通算600ゴール以上、ユベントスではクラブ史上最速で100ゴールを叩き出すなど、世界最高のストライカーとして活躍したクリスティアーノ・ロナウドが、今夏ユベントス退団の可能性が高いと報じられている。ユベントスは2019-20シーズンまでセリエAを9連覇する偉業を成し遂げたが、2020-21シーズンの成績は5位と低迷。優勝どころかリーグ4位以内も難しく、CLの出場権すら獲得できない可能性が高い。
マンチェスター・ユナイテッド、レアル・マドリード、ユベントスと欧州のビッククラブに加入し、常にチームをけん引してきたロナウドは、ユベントスとの契約が満了となる2022年で引退すると囁かれていた。ロナウドにとっては当たり前となっていた「CLへの出場」が危ぶまれたことも影響し、サッカープレーヤーとして2022年からさらに1、2年続けるようだと報じられている。
ユベントスはCLで2季連続ベスト16敗退。ロナウド加入後、芳しくない結果を受け、40億円という高額年俸が重荷になってきている。ロナウドの放出も視野に入っているため、有終の美を飾るに相応しいクラブにどこを選ぶのか注目が集まっている。
移籍先候補は古巣のマンU、レアル、スポルティングの3クラブと資金力豊富なPSG
1つ目の候補は資金力、実力、人気の高さすべてにおいて抜群のプレミアリーグ・マンU。2020-2021シーズンは惜しくも2位の結果であるが、選手層が厚く、どの選手が出ても安定した結果を残している。
ロナウドは、在籍していた2003年から2009年までの6シーズンで292試合に出場して118得点を挙げ、3度のリーグ優勝とCL制覇に貢献している。恩師であるファーガソン監督との思い出がある古巣クラブ。プレーヤーとしての最後に最大限の力を発揮したいというロナウドの要望に最も合っているクラブと言えるだろう。
2つ目の候補は、カタール系企業や超一流企業をスポンサーに持つパリ・サンジェルマン。豊富な資金でネイマール、ムバッペらを数百億円単位の移籍金を支払って獲得している。
ムバッペの退団も噂されており、その資金で他クラブよりも好条件でロナウドの獲得に乗り出す可能性は高い。仮にムバッペが残留し、ネイマール、ムバッペ、クリロナの3選手が揃うことになればサッカーファンにはたまらない魅力的なチームとなるだろう。クラブも好調で2020-2021のリーグアンの成績は36節終了時点で2位。1位のリールと熾烈な優勝争いを繰り広げている。
3つ目の候補は「銀河系軍団」レアル・マドリード。資金力、人気とも申し分ない。2009年から2018年までの9シーズン在籍中に、CL4度の制覇に貢献している。在籍期間中には438試合に出場し451ゴールを決め、レアル・マドリード最多得点選手でもある。
今季のラ・リーガではアトレティコとバルサと首位争いをしており、もし今ロナウドがいれば間違いなくチームを救ってくれる存在になっていただろう。
最後はビッグクラブへ行く架け橋となったポルトガルの名門スポルティングSDだ。もしポルトガルリーグへロナウドが加入すれば経済効果は計り知れない。故郷ポルトガルのスポルティングSDへの復帰は、ロナウドの母親マリア・ドロレス・ドス・サントス・アヴェイロさんも熱望している。
スポルティングSDは、2020-21シーズンに19年ぶりとなるポルトガル1部リーグ「プリメイラ・リーガ」を制覇し、乗りに乗っている。1955年のCLの発足以来、ポルトガル勢が制覇したのはベンフィカが2度(1961-62、1962-63)、ポルトが2度(1986-87、2003-04)。スポルティングSDはまだ優勝していない。
故郷ポルトガルに戻るのか、欧州ビッククラブに行くのか。輝かしい実績を残してきた36歳のレジェンドの今後の動向が注目される。
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