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清水エスパルスの歴代監督がチームに残したモノ


清水エスパルスの歴代監督がチームに残したモノ

2015年シーズンに初めてJ2に降格した清水エスパルスだが、1993年のJリーグ創設以来22年もの間、降格することなく歴史を積み上げてきたチームだ。
今回はその歴史の中でエスパルスの歴代監督を取り上げ、チームにどのような「遺産」をもたらしたのか検証する。

清水エスパルスはブラジルスタイルのパスサッカー

清水のサッカーとして思い浮かべるのは、テクニカルを重視したブラジルスタイルのパスサッカーだろう。その基礎を築いたのは、Jリーグ開幕時の監督だったエメルソン・レオン氏だ。クラブはリーグ戦でも優勝を争い、ナビスコ杯準優勝、天皇杯ベスト4など、名門の階段を着実に駆け上がった。
翌年に就任したリベリーノ氏は、ブラジル代表時代には「左足の魔術師」と呼ばれ、FKの名手として知られた沢登正朗選手に指導をするなど、技術の底上げに熱心だった。96年に就任したアルディレス・ペリマン体制は、市川大祐選手や三都主アレサンドロ選手を用いたサイド攻撃を重視。96年に初タイトルとなったナビスコ杯、99年には天皇杯準優勝、念願のステージ優勝と、一時代を築き上げた。

パスサッカー+フィジカルで清水エスパルスに黄金期

2000年に就任したゼムノヴィッチ体制では、パスサッカーにフィジカル面の強化を加えて攻撃力をアップ。2度の天皇杯優勝、ゼロックス杯も制覇し、DF戸田和幸選手はボランチ起用して代表入りするほどの頭角を表すなど、選手の育成にも定評があった。しかし、リーグ戦では成績が振るわず解任。清水は、徐々にクラブとして低迷期にさしかかった。
03年に就任した大木武監督の下では、新たに採用した4バックがフィットせず、後半は前年までの3バックに変更するなど戦術が迷走。翌年のアントーニョ体制も、後継となる石崎信弘コーチとの両頭体制となり、いずれも結果は出なかった。

若手育成を進めた長谷川健太監督

05年からは、クラブOBの長谷川健太氏が指揮を取ると、現在は海外リーグで活躍するFW岡崎慎司選手など、若手の育成起用を進めた結果、ベテランとかみ合い成績は復調した。 クラブ黄金期を彷彿とさせる徹底したサイド攻撃やゾーンディフェンスを武器に、同年には天皇杯で準優勝、06、07年はリーグ年間4位、08年も年間5位、ナビスコ杯準優勝と上位を狙えるクラブとなった。
ただ、順風満帆にも見えた長谷川監督の長期体制は、優勝争いに食いこめそうでも途中で息切れをするパターンにはまり、10年シーズンを以って退任となった。

ゴトビ監督の「革命」は道半ばで挫折

11年に就任した元イラン代表監督のアフシン・ゴトビ氏は、今まで築き上げた「長谷川健太色」を刷新。主力や功労者を放出し、外から新たな血を入れた「ゴトビ革命」は、結果として迷走をさらに深めた。
試合ごとにハイプレスからカウンターまでチームの順位に応じた戦術を要求したことで、若い選手への浸透に時間がかかった。結局、理想を求めたゴトビ革命は道半ばで挫折し、OBの大榎克己氏に再建を託したが、カウンター重視の戦術でも失点は止まらず、後任の田坂和昭監督も守備の立て直しに注力したものの、結果はともならなかった。

清水エスパルスのJ1への道のりは守備固めから?

15年シーズンで年間17位となり、J2への降格が決定した清水を、再びJ1に戻すために呼ばれたのは小林伸二監督だ。
08年にモンテディオ山形をJ1に昇格させるなど、計3度のJ1昇格の手腕を買われて招へいされた。その戦術スタイルは守備重視のチーム作りを特徴とし、「負けないサッカー」を掲げている。近年の同クラブにとって最優先事項となっている守備の立て直しに挑んでいる。16年シーズンは、開幕3試合での連続無失点に加え、被シュート数もリーグ最少と、戦術は如実にはまり、1年でJ1昇格を果たした。

まとめ

清水のサッカーは、華麗なパスサッカーを中心に、基本的な伝統は受け継がれているようだ。一方、それぞれの監督による独自の戦術によって次々と方針を転換し、近年では迷走を重ねてきた。守備的サッカーの小林体制によって、再びJ1の舞台に上がれた清水に期待が集まっている。

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