8日にアウェイでガンバ大阪と対戦
2024年のJ1リーグ最終節が8日に行われる。首位ヴィッセル神戸はホーム・ノエビアスタジアム神戸で15位・湘南ベルマーレと、2位サンフレッチェ広島はアウェイ・パナソニックスタジアム吹田で4位ガンバ大阪と、3位FC町田ゼルビアはアウェイ・カシマサッカースタジアムで鹿島アントラーズと対戦する。
キックオフはいずれも14時。他会場と同時進行のためライバルチームの結果に左右されることなく、3チームとも勝利を目指して戦うしかない状況だ。
今季限りで引退する広島の青山敏弘は、12月1日に行われた前節のホーム最終戦・北海道コンサドーレ札幌戦後に引退セレモニー。5-1の大勝で逆転優勝に望みをつなぎ、マイクの前で「みなさん、準備はできてますか?覚悟はできてますか?神様が言ってますよ、俺らに優勝しろって。大阪にいくぞ!優勝するぞ!」とサポーターに呼び掛けた。
この日も後半37分からピッチに立ち、クラブ最多を更新するJ1通算444試合に出場。広島ひと筋に現役を貫いた38歳の花道を優勝で飾れるか。ベテラン自らの呼びかけによって、選手、スタッフ、サポーターの一丸態勢がより強固になったことは間違いないだろう。
ガンバ大阪戦は31勝18分け38敗
優勝の可能性が残っている上位3チームの成績は下の通りとなっている。
自力優勝の可能性があるのは勝ち点69の首位・神戸のみ。町田は鹿島に勝って、神戸、広島がともに負けないと上回れないため、三つ巴というよりは事実上、神戸と広島の争いと言える。
ホームで15位の湘南と戦う神戸より、アウェイで4位のガンバ大阪と戦う広島が不利なのは否めない。しかし、広島は得失点差31で、同22の神戸に大きく差をつけている。仮に最終戦で引き分けても、神戸が敗れれば勝ち点69で並び、得失点差で上回ることが濃厚だ。
広島とガンバ大阪はともにJリーグ初年度から参加しているオリジナル10。カップ戦も含めて過去87度の対戦があり、広島の31勝18分け38敗となっている。
リーグ戦では2022年8月20日から2023年11月25日まで広島が3連勝。今季3月30日は1-1のドローだった。直近では9月11日に天皇杯準々決勝で戦い、1-2で敗れている。やはり強敵には違いない。
青山から背番号6を受け継ぐことになった川辺駿は人一倍、燃えているだろう。ジュニアユース時代から広島でプレーし、今夏にベルギーから帰国して古巣に復帰。青山のためにも…という思いは強いはずだ。
逆転優勝なら2015年以来9年ぶりの栄冠となる広島。2024年シーズンも、青山の現役生活も、劇的フィナーレとなるだろうか。
名将・毛利元就は言った。「一本の矢ではたやすく折れるが、三本束ねると容易には折れない」。今こそ選手、スタッフ、サポーターが一体となり、サンフレッチェの由来でもある「三矢の訓」を実践する時だ。
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