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ヴィッセル神戸の吉田孝行新監督、J1逆転残留へ「危機感」と「一致団結」

2022 7/1 14:00SPAIA編集部
ヴィッセル神戸の吉田孝行新監督,ⒸVISSEL KOBE
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ⒸVISSEL KOBE

残り16試合「半分以上は勝たないといけない」

ヴィッセル神戸の吉田孝行新監督が、第19節サガン鳥栖戦(駅前不動産スタジアム)を控えた1日、オンライン会見に出席した。

現在2勝5分け11敗で17位・清水に勝ち点6差の最下位に沈む神戸は、ミゲル・アンヘル・ロティーナ前監督を6月28日付で解任。3月に三浦淳寛監督を解任し、暫定的に指揮を執ったリュイス・プラナグマ・ラモスコーチを経て4月に就任したばかりだったが、3カ月も経たないうちに監督交代を繰り返し、批判の声も挙がっている。

火中の栗を拾う恰好となった吉田監督は2017年8月、2019年4月に続く3度目の監督就任。今年はスカウトとしてプロ、アマ問わず多くの試合をチェックしていたが、クラブの緊急事態に覚悟を決め、6月29日に監督就任した。

「勇気のいる決断でした。クラブ愛や感謝の気持ち、恩を返したい気持ちもあります。経験上、残留争いから勝ち上がってくるチームは一致団結している。苦しいのは理解していますが、危機感を持ってやっていきます」

現役時代は消滅が決まっていた横浜フリューゲルス最後の試合となった1999年元日の天皇杯決勝で決勝ゴールを決め、神戸時代は何度も残留争いを経験。J2降格の屈辱も味わった。だからこそ、クラブスタッフやサポーターも含めた「団結」の必要性を強調する。

「ロティーナさんが構築した部分は大きいし、それを捨てるのはもったいない。監督がコロコロ変わって選手が迷ってはいけない」と前監督のサッカーをベースにする方針。その上で「まだ16試合ある。半分以上は勝たないといけない。1戦1戦大事にしたい」と自らにノルマを課した。

武藤嘉紀も「チームを勝利に導く」

ここまで12試合に出場して3得点のFW武藤嘉紀も危機感をにじませる。

「シーズン4人目の監督は誰も経験したことがないし受け入れるのは難しいですが、そう言っているフレーズではない。僕らは監督を決める立場にないので、クラブに従うだけです」とした上で「僕が決めればチームは波に乗る。点を取って負けた試合はないんで(2勝1分)、チームを勝利に導くことが必要になる」とゴールにこだわる姿勢を見せた。

クラブはサガン鳥栖からMF飯野七聖、仁川ユナイテッドFCからFWステファン・ムゴシャを獲得。6月30日までの契約だったMF橋本拳人も契約延長が決まった。「苦しい時に何をできるかが人の価値だと思う」と話す指揮官は、窮地の神戸を立て直すことができるか。残された時間は決して多くない。

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