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J1神戸アユブ・マシカがイニエスタと“共演”心待ち「リスペクトする存在」

2021 4/14 18:19SPAIA編集部
アユブ・マシカⒸVISSEL KOBE
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ⒸVISSEL KOBE

孤独なトレーニング乗り越え、全体練習に初参加

J1ヴィッセル神戸に完全移籍で加入した新外国人FWアユブ・マシカ(28)が14日、神戸市内でチームの全体練習に初参加した。

ケニア出身のマシカは、昨シーズン、柏に所属してJ1得点王とMVPに輝いたマイケル・オルンガ(現アル・ドゥハイルSC)と同国代表でチームメート。オルンガからJリーグの情報も聞いており、「Jリーグは競争力の高い素晴らしいリーグだと聞いている。家族や妻、エージェントとも話し合って、神戸は素晴らしいクラブと知り(加入を)決めた」と意欲を見せた。

マシカはベルギーのKRCヘンクや中国の北京人和などでプレー。昨年2月からイングランドのレディングFCに半年間、レンタル移籍したが、昨秋からはどこにも所属せず、ベルギーで孤独なトレーニングを続けてきた。さらに神戸入りが決まり、3月末に来日してからも新型コロナの影響で2週間の隔離生活。この日は自身が待ちに待った練習合流だった。

「来日前はフィットネスの部分を上げることしかできなかった。長距離や短距離などのトレーニングでコンディションを作ってきた。来日後も最初の1週間は特に大変だった。それまでと違う食事が出てきて誰とも接触できず、人と触れ合うこともなかった」と振り返る。

隔離期間中にチームの試合もチェックしており、「みんな素晴らしい選手ばかり。ポジションを奪うためにやることは多い。中でも11番の選手は、試合でも今日の練習でも印象に残っている」と4試合連続ゴールを継続中のFW古橋亨梧をインプット。だからこそ早くピッチに立ちたい思いは募る様子で、「まずは15分だけ出場するとか、少しずつプレータイムを増やしていければ、2週間くらいあればフィットできる」と自信を見せた。

左サイド本職「どこまでも走るよ」

神戸はここまで5勝3分け1敗でリーグ3位。首位・川崎フロンターレと2位・名古屋グランパスが抜けているが、まだまだシーズンは長い。追撃に向けてマシカの加入がハマれば大きな上積みになる。

チーム平均のスプリント回数はリーグ2位、走行距離はリーグ4位と走るサッカーが特長だけに「得意はボールを持ってからの仕掛けだが、チームのコンセプトならどこまでも走るよ」と頼もしい。さらに「左サイドは自分の戦場だった。左のウイングだけでなく、右もできる。セカンドストライカーやトップ下も大丈夫だ」とチーム戦術に合わせる姿勢を示した。

右大腿直筋近位部腱断裂でリハビリ中のアンドレス・イニエスタの合流も近付く。「世界のトップクラブの中心選手として戦ってきた。今でもそのレベルを保っていてリスペクトする存在」と“共演”を心待ちにしている様子だった。

アフリカ特有の柔らかさと高い身体能力でチームをさらに浮上させるか。ベールを脱ぐ日が楽しみだ。

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