サッカー王国はブラインドサッカーでも強い!
サッカー王国ブラジルは、ブラインドサッカーでもその強さをいかんなく発揮し、2016年のリオデジャネイロパラリンピックでも優勝を果たしています。
ブラジル代表の特徴は、ブラインドサッカーで唯一声を出して指示をできるポジションであるコーラーが、ほとんど指示を出さないことです。それだけ選手の主体性に任せても圧倒的な個人技でゲームメイクできるチームだといえます。実際に日本代表が過去に対戦した際には0-7で粉砕されるなど、まだまだブラジルと日本の差は大きいようです。
リオ五輪準優勝、アジアの巨人イラン
リオデジャネイロ五輪の準優勝国はイランでした。
ブラインドサッカーをアジアで初めて導入したのは実は韓国。しばらくアジアのブラインドサッカー先進国としてリードしていましたが、2008年の北京パラリンピックを機に中国が本腰を入れて強化するようになった結果、現在では中国が先を行く格好になっています。
もうひとつのアジアの強豪がイラン。中国の台頭に続いて力を入れ始めます。前回大会では、世界ランク9位にもかかわらず、準優勝という成績を残しました。
現在はこのイラン、中国に韓国と日本を加えた国がアジアのトップ4と呼ばれています。
北京大会を機に強化された中国
前述したように、北京パラリンピックを契機に、中国はブラインドサッカーに力を入れ始めました。
その結果、北京パラリンピックで中国代表は見事準優勝。さらに2015年にはアジア大会4連覇を達成する等、急激な成長を遂げ、今ではアジアトップの世界ランキング4位に君臨しています。
上述のイランもそうですが、やはり基本的には障がい者スポーツであるため、国が練習場の整備や優秀な(強豪国の)スタッフを雇用する等、どれだけ力を入れてくれるかによって、その国の成長度が変わってきます。
南米の強豪、アルゼンチン
アルゼンチンは世界ランキング2位の強豪であり、通常のサッカーと同様にブラジルと南米の双璧を形成しています。
ブラジルよりもさらに個人技にこだわったプレースタイルで、体も屈強です。その強さは、「日本人選手が体を預けてもなかなか体制が崩れない」と試合経験のある日本代表選手が感想を漏らしたほど。
当然、2020年東京大会では、ブラジルと共に開催国日本の前に立ちはだかることでしょう。
日本代表の現在地
日本代表は残念ながらパラリンピック出場経験がありません。リオデジャネイロ大会時には世界ランキング7位。既に出場が決まっていた中国を除けば、十分に出場可能な実力があったことから、出場が期待されました。しかし残念ながらイラン代表にその場を奪われてしまいました。
それでも、世界選手権やアジア大会を日本に誘致したり、NHKが試合の中継を行ったりと、社会福祉の側面も含めて注目度は上がってきています。今後の日本代表には十分期待できるでしょう。
まとめ
ブラインドサッカーの強豪国を紹介してきました。
基本的には、通常のサッカーの強豪国が強い、という情勢の様ですが、国を挙げた支援があれば、リオデジャネイロ大会のイランのように世界で戦うことも十分に可能なスポーツといえるでしょう。