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スキージャンプの歴史やルールなどの基礎知識を紹介

2016 11/19 13:39
スキー
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Photo by Tyler Olson/Shutterstock.com

スピードを上げジャンプ台から飛ぶスキージャンプは、処刑法が起源とされる恐怖と背中合わせのスポーツだ。日本人選手ではレジェンドと称される葛西紀明や高梨沙羅が有名。スキージャンプの歴史や基礎知識を初心者にもわかりやすく紹介する。

スキージャンプの起源と歴史とは

恐怖感のあるスピードと高さ、そして距離。ほぼ“飛んでいる”姿から、起源は処刑法だったという説があるスキージャンプ。しかし実際には根拠はなく、1840年頃のノルウェー・テレマーク地方が発祥とされている。

スキーで遊んでいる際に自然発生的に競技となったと伝わっていて、最初の頃の有名な競技者はテレマーク地方出身のNordheim(ノルトハイム)。

はじめてのジャンプ競技会が開催されたのは1877年で、テレマーク地方の少年が出した23mという記録が残っている。そしてノルディックスキーやスキージャンプなどテレマーク地方から発達してきたこともあり、今でも高得点に結びつく美しい着地の姿勢を“テレマーク姿勢”と呼ぶ。

世界一を競うスキージャンプの競技大会

スキージャンプは雪のあるシーズンだけでなく、年間を通して開催される。夏には“サマージャンプ競技”と呼ばれ、摩擦係数が低い滑走路を使用する。

国際スキー連盟が主催する世界選手権は2年おきに開催。毎年シーズンを通して世界を転戦するスキージャンプ・ワールドカップも開催されている。

年末年始のシーズンにはワールドカップと兼ねて4連戦で競い合う「Four Hills tournament」という大会もある。もちろん4年に1度の冬季オリンピックでも正式種目だ。

スキージャンプの種目

スキージャンプの正式種目には「ノーマルヒル」や「ラージヒル」、「フライングヒル」などがある。滑走するジャンプ台の形状や大きさ、助走の距離で変わる。また種目によってポイントの基準となるK点の位置も違う。

基本的には「ノーマルヒル」と「ラージヒル」が冬季オリンピックの正式種目となっている。

ワールドカップなどでは男子は「ラージヒル」と「フライング」、女子は「ノーマルヒル」がほとんどで、年に2試合程度「ラージヒル」が開催されている。

スキージャンプの“K点”の意味は

スキージャンプでよく耳にするのが“K点”という言葉。“K点”とはドイツ語の「Konstruktionspunkt」の頭文字で、ジャンプ台の建築基準点という言葉が由来だ。そもそもの目的はジャンプ台の設計上、これ以上の距離を飛ぶと危険という“極限点”を意味していた。

そのため大会主催者は、“K点”をこえないように助走の距離やスタート地点を調整。しかしスキーヤーの技術などの進歩もあって次第に“K点”をこえることが多くなったため、極限点ではなくポイントの加算点としての役割になっている。よって現在では選手の安全性を考え、“ヒルサイズ”という基準が新たに導入されている。

スキージャンプの点数とは

スキージャンプ競技は選手が2回のジャンプを飛び、その合計点で順位を競う。点数の出し方は飛距離だけでなく、ジャンプや着地の美しさも考慮して数値化される。

具体的には飛んだ距離で加算される「飛距離点」と、ジャンプの美しさを数値化した「飛型点」がある。「飛型点」の場合は、5人の審査員が20点満点から減点方式で算出。全員の平均点ではなく公平を期すため、もっとも高いポイントと低いポイントをつけた人を除いた3人の合計点がポイントとなる。

次に「飛距離点」は“K点”を基準に計算する。例えばK点120mのジャンプ台で130m飛んだ場合の「飛距離点」は、

60(k点のポイント)+10(K点をこえた加算点)×1.8(120mの場合の加算ポイント)=78ポイント

という計算方法。2つの得点を合計したポイントが1回のジャンプの点数となっている。

そしてワールドカップなどでは、風の影響を数値化した「風のポイント」や、スタートの高さによる影響を考慮した「スタートゲートポイント」などが加わる。

スキージャンプのルールや点数の付け方などは少し複雑だが、それだけスキージャンプは奥の深い競技。飛距離だけではなく美しさも求められるため、K点をこえるジャンプを見ているだけも迫力がある。

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