1924年大会ではバスク・ペロタ、サバットなどの公開競技も
パリで開かれる33回目の夏季オリンピックは7月26日に開幕する。開会式の2日前となる24日にラグビー、サッカーの試合がスタートし、32競技329種目が行われる予定。真夏の熱い戦いが繰り広げられる。
パリでオリンピックが開催されるのは1900年、1924年に続いて3回目。100年前の第8回大会を振り返ってみたい。
パリオリンピック公式HPによると、実施されたのは17競技126種目で、44の国と地域が参加。フェンシング(フルーレ)が初めて実施され、バスク・ペロタ(手やグローブ、ラケットなどを使って壁にボールを打つコートスポーツ)、サバット(フランス式ボクシング)、カヌー、カンヌ・ド・コンバット(フェンシングのように杖を使って行うフランスのマーシャルアーツ)などの公開競技も行われたという。
また、この大会を最後にテニスやラグビーが姿を消し、いずれも50年以上オリンピックでは実施されなかった。
フィンランドのパーヴォ・ヌルミが金メダル5個
陸上競技ではパーヴォ・ヌルミ(フィンランド)が男子1500メートルで3分53秒6、同5000メートルでも14分31秒2の各オリンピック記録を樹立。ちなみに現在の記録は男子1500メートルがヤコブ・インゲブリクトセン(ノルウェー)の3分28秒32、男子5000メートルがケネニサ・ベケレ(エチオピア)の12分57秒82となっている。
また、男子10000メートルではビレ・リトラ(フィンランド)が30分23秒2の世界記録をマーク。現在はジョシュア・チェプテゲイ(ウガンダ)が記録した26分11秒0となっている。ほかにも、男子4x100メートルリレーと男子4x400mリレーでアメリカチームが世界記録を樹立した。
パーヴォ・ヌルミは男子クロスカントリー個人、男子クロスカントリー団体、男子3000メートル団体でも優勝し、オリンピック史上唯一となる1大会で5個の金メダルを獲得。ビレ・リトラも1大会で6個(金4、銀2)のメダルを獲得した。
テニス女子シングルスはヘレン・ウィルスが金メダル
女子では、競泳女子100メートル自由形予選でマリシェン・ウェスロウ(アメリカ)が1分12秒2の世界記録を樹立。現在の記録はサラ・ショーストレム(スウェーデン)がマークした51秒71だから、20秒以上縮まっている。
また、エセル・ラッキー(アメリカ)は競泳(100メートル自由形、4×100メートルフリーリレー)で2個の金メダルを獲得。テニスではヘレン・ウィルス(アメリカ)が女子シングルスで金メダル、ヘイゼル・ワイトマンとの女子ダブルスでも金メダルに輝いた。
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日本選手ではレスリングの内藤克俊が銅メダル
日本選手では、レスリングの内藤克俊がフリースタイルフェザー級で銅メダルを獲得。日本レスリング史上初のオリンピックメダリストとなった。
メダル獲得数はアメリカ合衆国が金45、銀27、銅27で1位。続いてフィンランドが金14、銀13、銅10、3位は金13、銀15、銅10の開催国フランスだった。 また、閉会式が初めて行われたのはこの大会だった。
100年後の2024年パリではどんなドラマが待っているだろうか。開幕が待ち遠しい。
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