イギリス発祥、週2回のプチ断食で効果的に痩せる
日々のストレスによる暴飲暴食や年末年始の正月太りなどで急激に体重が増え、ズボンがキツくなった経験はないだろうか。体型の変化に危機感を感じ、いざダイエットに取り組んだはいものの、結局食べ物の誘惑に負け失敗に終わった人も多いだろう。
ダイエットは、摂取カロリーを減少させるべく食べる量を調節する必要があり、長期間の食事制限は心理的にストレスがかかる。
様々なダイエット法の情報が流れる現代であるが、2012年にイギリスで発案された、食べて痩せる「5:2ダイエット法」は欧州から肥満大国アメリカに伝わり、シンガーソングライターでハリウッド女優でもあるビヨンセらも実践するなど海外で大きな反響を得ている。
1週間のうち2日間だけプチ断食を行い、残りの5日間は普通の食事を摂取しながら痩せていくダイエット法だ。長期間の食事制限を苦痛に感じる人であっても、1週間のうち2日間のプチ断食であれば、なんとか我慢できるのでなかろうか。
様々なダイエット法に取り組んだが一向に長続きせず失敗に終わったイギリス人女性も、「5:2ダイエット法」を取り入れた結果、5カ月間で体重の10%の減量に成功したことが報告されている。食事の誘惑に負けやすい人であっても効果が出やすいダイエット方法といえるのだ。いつも三日坊主で終わってしまう人こそ、このダイエット法を取り入れてもらいたい。
1週間のうち2日間は500kcal以下の生活を
このダイエット法は、1週間のうち2日間を1日あたり500kcal以下で生活することにより、1週間あたりの総摂取カロリーを抑えられ痩せられるのだ。
例えば、1日あたり2200kcalの摂取が必要な人の場合、週あたりの必要カロリー数2200 (kcal)×7(日)=15400kcalが必要となる。
週あたり2日間を500kcal以下のプチ断食にすることで、残り5日間で通常の食事をとったとしても週あたりの総摂取カロリーは12000kcalという計算になり、毎週3400kcal分の脂肪を減少できる。
脂肪1kgに含まれるカロリー量はおおよそ7200kcalであるため、1週間あたり約500gの脂肪を落とせる計算となる。単純計算で、1カ月あたり約2kgほどの脂肪を落とせるのだ。
残りの5日間で多少食べすぎたとしても、暴飲暴食さえしなければカロリー計算上問題なく脂肪が減少していく。
また「5:2ダイエット法」は、ただ痩せるだけでなく、健康面にも大きなメリットを及ぼす。アメリカのエイジング研究所で行われた研究の結果から、適度な絶食はアルツハイマー病など脳の認知に関する病気を防ぎ、さらには生活の中で頭が冴えるようになることを明らかにしている。ダイエット効果のみならず、生活の質の改善にもつながりそうだ。
プチ断食を行う2日間は高たんぱく質・低GI食品の摂取を
これまで、ダイエットに何度も取り組んで挫折してきた人でも、「5:2ダイエット法」であれば継続がしやすいはずだ。やり方は以下の通りである。
・プチ断食を行う曜日は連続した曜日を避ける(月・木や水・土など)
・プチ断食を行う日は1日あたり500kcal以下に抑える
・プチ断食を行う2日間は高たんぱく質・低GI食品を摂取する
・残り5日は通常の食事でOK
・プチ断食を行う曜日を決めたら毎週同じサイクルで行う
・5:2ダイエットは最低でも2~3ヶ月以上継続させる
低GI食品とは血糖値が上昇しづらい食品のことを示す。低GI食品の例としては、大豆・そば・さつまいも・きのこ類などがそれにあたる。
また、このダイエット方法で成果を出すために最低でも2~3ヶ月ほどのスパンでダイエットに取り組む必要がある。
「5:2ダイエット法」の注意点として、妊娠中は胎児への栄養状態を考慮して取り入れないようにしたい。
これまで、厳しい食事制限の我慢ができずダイエットに失敗してきた人であっても、このダイエット法であれば継続がしやすいだろう。無理のないダイエットで継続的に痩せていきたい。
《ライタープロフィール》
近藤広貴
高校時代にボクシングを始め、全国高校総体3位、東農大時代に全日本選手権3位などの成績を残す。競技引退後は早稲田大学大学院にてスポーツ科学を学ぶ。現在は母校の教員としてボクシング部の指導やスポーツに関する研究を行う傍ら、執筆活動を行っている。
【関連記事】
・食べて痩せる究極の8時間ダイエット!日本人の3~4人に1人は肥満
・短期間で痩せる断食ダイエットは「脳力」も高める!正しいやり方と注意点
・太らない食べ方とは?30回の咀嚼と最初の食物繊維摂取で簡単ダイエット