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シックスパックの作り方、「立ちコロ」で理想の腹筋を手に入れよう!

2021 6/2 06:00近藤広貴
イメージ画像ⒸFotoArtist Stockphoto/Shutterstock.com
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男女の鍛えたい筋肉ランキング第1位は「腹直筋」

「6つに割れたキレイなシックスパックを手に入れたい」。多くの方が一度はこう思ったことがあるだろう。

ショップジャパンが全国の20代以上の男女18797人を対象に行った習慣的な筋トレに関するインターネット調査の結果、習慣的に筋トレを行っている人は35.7%とおよそ3人に1人にのぼる。

また、筋トレ従事者に対して鍛えたい部位に関する調査を行った結果では、男女とも1位に腹直筋がランクインしており、お腹周りを鍛える意識の高さがうかがえる。多くの人がシックスパックに憧れを抱いているのだろう。

しかしながら、筋トレを頑張っているのに「なかなか腹筋が割れてこない」と悩んだ経験がある人もいるはずだ。ただ闇雲に腹筋運動を行っても効果は薄く、腹筋を割るためにはいくつかの条件を満たす必要がある。

理想的な割れたシックスパックを手に入れるためには、体脂肪率の減少と腹直筋の肥大が重要なのだ。

腹筋を割るためには体脂肪率15%以下の数値が必要

腹直筋は元々割れている筋肉であることをご存じだろうか。男女とも、腹直筋の大きさは別として元々割れ目が入っているのだ。

腹直筋の割れ目が見えない原因には、お腹周りの皮下脂肪が邪魔をしていることが関係している。日頃から腹筋運動をして腹直筋に刺激を加えているにも関わらず、一向に腹直筋が割れない場合は皮下脂肪が問題となる。

体脂肪率も腹筋の見栄えに大きな影響を及ぼすため、腹筋運動のみでは割れた腹直筋を手に入れることが難しい。シックスパックのお腹周りを手に入れるためには、まずは体脂肪を落とすことが重要となる。

男性の場合、腹筋の割れがうっすらと見えてくる体脂肪率は15%ほどと言われ、くっきりとシックスパックが見られる数値は10%以下となる。

具体的には、お腹周りの肉を摘んだ際に脂肪の暑さが1cmを下回れば腹筋の割れ目が見えてくる。まずは食生活や運動習慣を心がけて体脂肪を減らしていく必要がある。

トレーニング初心者は「膝コロ」上級者は「立ちコロ」

また、体脂肪率の低下と同時に大切になるのが腹直筋の大きさである。いくら体脂肪を落として、腹筋の割れ目が見えたとしてもペラペラの薄い腹直筋では決して魅力が感じられない。

かっこいいシックスパックを手に入れるためには腹直筋を肥大させるためのトレーニングが重要なのだ。

筋肉を大きく肥大させるためには、筋トレ時の負荷が必要となる。通常の腹筋運動では、慣れてくると何十回も行えるため腹直筋にかかる負荷が小さく、筋肥大が起こりにくくなる。

腹直筋に刺激を与えて、効果的に筋肥大を起こすためには「腹筋ローラー」を使用することがおすすめだ。トレーニング初心者はもちろんのこと、使い方を工夫することでトレーニング上級者にも高い効果が期待できる。

また、腹筋ローラーは腹直筋に負荷をかけるのと同時に腹斜筋(わき腹)や上腕三頭筋、広背筋にも負荷をかけられて一度に多くの部位が鍛えられるのもメリットと言えよう。

トレーニング初心者は、まずは膝をつけた状態で行う「膝コロ」を取り入れたい。反動をつけないよう体をゆっくり前方に伸ばしてお腹に負荷をかけ元の体勢に戻る。この動作を10〜20レップ軽々と3セット行えるようになったら上級者のステップへ進みたい。

トレーニング上級者は、膝を床につけずに行う「立ちコロ」を取り入れたい。「立ちコロ」は通常の腹筋運動では加えられないほどの大きな負荷を腹直筋にかけることが可能で筋肥大を促す。

まずは、1〜2回ほどの少ない回数から行える範囲で取り入れていきたい。徐々に腹直筋が「立ちコロ」の負荷に慣れ回数が行えるようになるだろう。目標としては10レップ3セットを軽々と行えるようになりたい。かなりの筋肥大が期待できるだろう。

「立ちコロ」は筋肉へかかる負荷が大きい分、腰などのケガの発症リスクも高まる。ローラー運動の際に背中が反りすぎないよう水平を意識したい。また、トレーニング頻度としては1日おきに週3回のトレーニングで十分だろう。

きれいなシックスパックは男女を問わず多くの人を惹きつけ魅了する。腹筋を割るために必要な知識を身につけて、腹筋ローラーを効果的に使用して腹直筋を鍛え上げよう。

《ライタープロフィール》
近藤広貴
高校時代にボクシングを始め、全国高校総体3位、東農大時代に全日本選手権3位などの成績を残す。競技引退後は早稲田大学大学院にてスポーツ科学を学ぶ。現在は母校の教員としてボクシング部の指導やスポーツに関する研究を行う傍ら、執筆活動を行っている。

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