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最高払戻金は4億8178万3190円 WIN5の歴代高額配当トップ5を振り返る

2021 1/14 19:45三木俊幸
WIN5払戻金トップ5ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA/Shutterstock.com

史上最高配当4億8178万3190円

指定された5レースの勝ち馬を全て的中させるWIN5。難易度は他の馬券とも一線を画すウルトラC級だが、その半面、最大6億円の配当が見込める宝くじ的な要素のある馬券だ。

そのWIN5で、2021年1月11日に最高記録更新となる4億8178万3190円の配当が飛び出したのは各所で既報の通り。日々、小遣いと相談しながら馬券と格闘する競馬ファンにとっては、一日にして億万長者になれるチャンスがあると再認識できた、実に夢のあるニュースだ。(もっとも、億になるような組み合わせをまず買わないことには巡ってこないのだが。)

そこで、これまでの払戻金ベスト5もあわせて振り返りながら、高額配当ゲットへの手がかりがないか探ってみた。

4億超えは4回

WIN5の高額払い戻しトップ5ⒸSPAIA



WIN5は歴史が浅い上に、発売開始当初は最大払い戻し金額が2億円、超過した分はキャリーオーバーというシステムだったため、上位はいずれも2015年以降に出たものである。

第5位は2015年9月13日に出た3億9566万3730円。勝利した5頭の単勝人気は4番人気→11番人気→3番人気→10番人気→13番人気。5レース中、3レースで2桁人気馬が勝利する難解さだった。

5レース目の京成杯AHを勝ったのはフラアンジェリコ。同年のダービー卿CTでは10着、前走の七夕賞でも11着と敗れていたが、53キロの軽ハンデを利して4角15番手から一気の差し切り。当時、関東でメキメキと頭角を現してきた田辺騎手らしい肚の据わった騎乗が光る。

第4位は2016年8月21日の4億2012万7890円。単勝人気は8番人気→6番人気→5番人気→15番人気→1番人気。なお、実験的に夏競馬期間だけメインと最終から5レースが指定されていた。

2レース目の札幌記念では、前年に覚醒して7連勝、うちGⅠ4連勝でマイル戦線を制圧したモーリスが2000mに路線転向して単勝1.6倍の支持を受けていた。そんな中、こちらも後に香港GⅠを勝つネオリアリズムがルメール騎手を背に会心の逃げ切り。ここで脱落した人が多かった模様。

第3位は2020年2月2日の4億3390万7040円。9番人気→1番人気→14番人気→3番人気→3番人気。3レース目を勝ったナーゲルリングはそれまで15着、中止、13着、14着と来ており、これも当然難しかったのだが、もう一つのカギは最後の根岸S。

結果だけ見れば3番人気の勝利だが、1.9倍の断然人気、前年の覇者でマーフィー騎手を配してきたコパノキッキングが敗れ、勝ったのは初ダートのモズアスコット。4レース目終了時点で11票残っていたが、的中は1票に絞られた。

第2位は2019年2月24日の4億7180万9030円。2番人気→15番人気→12番人気→11番人気→5番人気での決着。2桁人気が3勝した。阪急杯を勝ったスマートオーディンは3歳までに重賞3勝を挙げ、その後長期休養。この前走・京都金杯は10着とはいえ、引っかかるのを抑えながら上がり最速で0.4差。距離短縮もバッチリ決まっての復活劇だった。

奇しくもスマートオーディンは2021年の京都金杯を最後に現役引退。「JRA史上最高配当の立役者」、その称号を引退翌週に後進へ譲る形となった。

億超え配当の「予兆」?

そして、第1位は冒頭でも述べたように2021年1月12日、我々競馬ファンの正月気分も抜けきらない3日間開催の最終日に飛び出した、4億8178万3190円だ。勝ち馬は4番人気→5番人気→14番人気→3番人気→5番人気。

これまで見てきた2~5位は「2桁人気が2勝以上」もしくは「1倍台の断然人気馬が敗れる」という共通項があったが、この日はどちらにも該当しない。人気だけを見ると、3レース目の寿Sを単勝万馬券で勝ったツーエムアロンソさえなんとかなれば、買えたような気もしてくる。

これをもたらしたのは馬券購入者の正月ボケか、3日間開催の予想疲れか…というのは冗談として、実はこの日の対象レースは5レースとも16頭立て。単純に組み合わせ数が104万8576通り(返還あり)と非常に多かったのだ。

以上から、超高額配当を狙って面白そうなのは
1.対象レースの内、2桁人気が勝つと思うものが複数あるとき
2.1倍台の人気馬が負けると思うレースがあるとき
3.5レースとも出走頭数が多く、かつ大穴が最低1勝しそうなとき

ということか。「そんなの事前に分かれば苦労しない」、という声が聞こえてきそうだが、それはどうかご容赦願いたい。

ともあれ、こんなケースにはダメ元でWIN5を買って、途中まででも手に汗握ることが出来れば儲けものだろう。単勝とワイドばかりの私の馬券にも、しばらくはWIN5が追加されそうだ。


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